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06月12日-02号

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  1. 北上市議会 2001-06-12
    06月12日-02号


    取得元: 北上市議会公式サイト
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    平成13年  6月 定例会(第97回)平成13年6月12日(火曜日)議事日程第4号の2                      平成13年6月12日(火)午前10時開議 第1 一般質問 --------------------------------------本日の会議に付した事件 第1 一般質問  ①                           11番 久保孝喜君   1  「都市宣言」とまちづくりについて    (1)「都市宣言」と行政施策の関連について    (2)「平和都市宣言」の現状と課題について    (3)今後の「宣言」について   2  展勝地をめぐる将来ビジョンについて    (1)「観光」行政の基本的姿勢について    (2)展勝地国見山開発整備基本構想について    (3)市民との協働モデルとしての展勝地エリアについて  ②                           2番 伊藤利行君   1  任期折り返しを迎えた市長の中間総括と今後の市政課題への取り組み対応について    (1)公約の達成度    (2)半期経過した自身の評価    (3)後半期に向けた市政課題    (4)その課題取り組みへの決意    (5)市民へのメッセージ   2  ゼロエミッション社会構築へ向けた環境の保全策と市民意識の改革方策について    (1)市の現状について    (2)各リサイクル法への市としての具体的取り組み    (3)市民参画の方法    (4)市民、企業等の意識改革への取り組みと啓蒙運動の在り方   3  グリーンツーリズムへの取り組みで農業への活力を    (1)グリーンツーリズムの取り組みの現状    (2)低迷する農業への活力の助長策    (3)宿泊施設の充実と受入れ体制の整備    (4)都市住民へのPR活動  ③                           12番 千葉孝雄君   1  総合型地域スポーツクラブ育成事業の取り組みについて    (1)地域スポーツクラブ育成事業に対する評価と取り組み時期について    (2)市内のスポーツ団体の活動状況と小・中学校のスポーツ部の設置状況はどうなっているか    (3)スポーツ団体学校スポーツ部の指導体制はどうなっているか   2  市立公園「国見山」整備における諸課題について    (1)展勝地第2桜並木計画と展勝地国見山整備基本構想との整合性について    (2)国見山廃寺史跡の国指定の見通しはどうか    (3)国見山の環境整備について    (4)国見山植物の植生状況と保護対策は   3  三門峡市友好都市交流記念「杏」の栽培状況について    (1)交流記念としての杏の植栽をどの様に位置付けし評価をしているか    (2)栽培、管理の状況について    (3)今後の取り組みについて  ④                           10番 福盛田 馨君   1  北上開発ビル管理(株)・諏訪町商店街振興組合への支援策について   2  北上市の財政の健全化について   3  交通安全について   4  県の喫煙率目標設定「20%以下」について   5  北上開発ビル管理(株)の現状について    (1)生涯学習センターの利用状況について    (2)富士大学短期大学部入居の今後の方向について   6  北上市の出資法人の経営状況について    (1)調査結果について    (2)今後はどのように支援していくのか  ⑤                           20番 金田ハルノ君   1  大学等高等教育機関設置促進運動について    (1)北上地域大学設置期成同盟会の活動状況と今後の運動展開について    (2)富士大学短期大学部北上駅前開設予定に対する市の対応について   2  男女共同参画社会の形成に向けて    (1)「きたかみ男女共同参画プラン」の進捗状況について    (2)施策展開のための具体的行動計画の策定について    (3)「男女共同参画によるまちづくり条例」(仮称)の制定について   3  子ども療育システムの将来構想とあすなろ教室の延長について    (1)心身障害児の一貫した療育システムについて将来構想はどうなっているか    (2)療育センターあすなろ教室対象学年の延長について --------------------------------------出席議員(31名)      1番  釼吉孝夫君      2番  伊藤利行君      3番  千葉一夫君      4番  木戸口 平君      5番  後藤不二男君     6番  高橋初男君      7番  佐藤重雄君      8番  佐藤ケイ子君      9番  昆 英史君      10番  福盛田 馨君      11番  久保孝喜君      12番  千葉孝雄君      13番  小田島龍一君     14番  梅田勝志君      15番  高橋清悦君      16番  高橋 元君      17番  鈴木健二郎君     18番  高橋孝二君      19番  三浦悟郎君      20番  金田ハルノ君      21番  小原健二君      22番  及川洋一君      23番  多田 司君      24番  伊藤隆夫君      25番  菅原行徳君      26番  菊池基行君      27番  柏葉 明君      29番  舘川 毅君      30番  小原健成君      31番  柏葉省一郎君      32番  高橋一夫君 --------------------------------------欠席議員(1名)      28番  鈴木健策君 --------------------------------------事務局職員出席者   事務局長    加藤正武君     事務局次長   小野雅康君   副主幹兼           小田島和寿君    議事調査係長  下瀬川俊一君   庶務係長 --------------------------------------説明のため出席した者   市長      伊藤 彬君     助役      下屋敷勝哉君   収入役     高橋正夫君     企画調整部長  及川義也君   財務部長    斎藤 伸君     生活環境部長  佐々木紀夫君   保健福祉部長  菅崎 久君     農林部長    小原勝利君   商工部長    澤田俊美君     建設部長    佐藤 毅君                     教育委員会   水道部長    久慈守人君     委員長     高橋穏至君                     職務代理者   教育長     菊池憲一君     教育次長    石川洋一君   選挙管理           伊藤 巖君     監査委員    菊池信司君   委員会委員長   農業委員会           小原詔雄君     総務課長    大山孝詞君   会長 --------------------------------------          午前10時00分 開議 ○議長(高橋一夫君) ただいまの出席議員数は31名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事はお手元に配布しております議事日程第4号の2によって進めます。 -------------------------------------- ○議長(高橋一夫君) 日程第1、これより一般質問を行います。通告に従い、順次質問を許します。11番久保孝喜君。     (11番 久保孝喜君 登壇) ◆11番(久保孝喜君) 6月定例議会一般質問最初の登壇となります。よろしくお願いをいたします。通告しておりました2項目について質問をいたします。いずれも今後のまちづくりの方向に係る質問でございますので、市長及び当局の真摯で前向きな答弁を御期待申し上げたいと思います。 第1の項目は、都市宣言とまちづくりについてお伺いいたします。地方分権の進展に伴い、全国の地方自治体がそれぞれの個性や歴史の上にさまざまな都市宣言を行い、新たな時代の自治にその歩みを始めようとしております。都市間競争の言葉も単に公共施設などの立派さを誇示していた時代から、より生活に即した施策の進歩性やコミュニティーの熟度に着目をした暮らしやすさに力点を置いた競争に進化しております。住みたいまち、住んでみたいまちを標榜する自治体の急激な増加に後押しされるように、それぞれの自治体が独自性の発揮をその都市宣言に託し、明確な都市像の発信に懸命となっております。 それらの各種都市宣言では、市民憲章的あるいは道徳的徳目とも言える抽象的なものよりも、政策目標的な明確なまちづくりの方向を示すものがふえている現状にあります。さらには、人権や平和などの普遍的課題や最近目につく男女共同参画、市民参加、情報公開などなど、いずれも都市宣言を自治体の姿勢を明確に発信できるものとして、あるいはそのまちの目指すコミュニティーの方向を示すものとして明確に意識している点が特徴的であります。 都市宣言がかつての流れを明確に変えつつあります。それは、これまでの横並び行政からの自立という側面を持ちつつ、いや応なしにオールラウンドであった行政施策に一定の方向軸を付加し、市民と行政の集中点を示すツールとして有効であるとの認識が広がっているからにほかなりません。総合開発計画のスローガンよりは意味がストレートであり、わかりやすく、個別の基本計画よりは普遍的な課題であり、何より町のあるべき姿を提示し、あるべき施策の方向が明確になる、そうした点が見直され、再評価され始めていることに注目すべきではないでしょうか。 さて、そういう視点で我がまちの都市宣言を見直したとき、現状はどうなっているのでしょう。1点目として、これらの都市宣言と行政施策の関連についてお尋ねをいたします。現在の都市宣言とその施策の体系がどのようになっており、宣言に対応する事業がどの程度所期の目的に近づいているのか、その評価をお伺いしたいと思います。さらには、これらの宣言が市の総合計画に対してどのような位置づけにあるのか、宣言を発する判断基準についてどのように整理されているのか御説明いただきたいと思います。 2点目は、平和都市宣言の現状と課題についてお尋ねをいたします。平成3年12月議会において、議会の決議に基づき、市長が宣言をした核兵器廃絶平和都市宣言は、平和を願う市民意思に沿うものとして大変重要な宣言であり、重い意味を持つものであります。すべての市民の暮らしや行政施策の推進が平和の裏づけなくして成り立ち得ないのは言うまでもないことであり、政治的動向に左右されない普遍的な課題の宣言でありました。しかし、宣言が願いの表明に終わっているだけでは意味をなさず、宣言が示す方向に的確な行政の施策が付随し、その行動計画が示されなければなりません。その点で、当市の平和都市宣言は大変不十分な現状であることをまずは指摘しておきたいと思います。 これまでの宣言以降の具体的な取り組みを見たとき、宣言の広告塔が数年にわたり整備されないままで経過していることに代表されるとおり、議会決議を行った議会としての反省も含め、怠慢のそしりを避けることはできません。県内他市が同様の宣言に基づき、多様な事業を展開し、市民との共働行動を積み上げていることともあわせ、具体的な計画や姿勢を打ち出さなければならないと強く思うものであります。 盛岡市では、昭和59年の宣言以来、年間12項目もの具体的行動計画が実施され、全国的な宣言自治体協議会団体への加入も含めた連携を強め、そこで示される全国事例に学んだ事業の拡大に努めております。また、花巻市では長年にわたり市長が会長を務める原水爆禁止協議会との共同事業を推進し、毎年の広島、長崎での世界大会へ市民代表を派遣するなど、平和事業10項目を展開しております。 どの自治体にあっても戦争犠牲者や原爆被爆者のみならず、あるいは空襲などの体験の有無に限らず、戦争を望まない市民の思いにこたえる事業が工夫され、戦争の惨禍を語り継ぎ、二度と戦争を起こさぬ誓いの事業が繰り広げられております。 当市における平和都市宣言に係る課題をどう認識され、今後のアクションプログラムをどのように検討されるのかお伺いするものであります。 また、他の宣言同様、あるいは他市の経験に学べば、こうした行動計画の推進母体が市民参加のもとで構築される必要があり、例えば平和都市宣言推進委員会あるいは推進市民会議などの事業実施主体の構想を具体化すべきと思われますが、いかがでしょうか。率直にお答え願いたいと思います。しかも、この具体化は早急に行われてしかるべきと思いますが、いかがでしょうか。 さて、こうして都市宣言の現状と課題を考えるとき、結局のところ問題は質問冒頭の宣言とは何かという点に立ち返ってまいります。 そこで、3点目の質問は今後の宣言についてであります。どういう基準と方向で宣言を考えるのか、今までの考え方のままでよいのか、新たな方向で考え得る余地はないのかという点であります。現在の4つの宣言はその経過と背景においてよくも悪くも時代的な色合いを持って宣言されてきました。それ自体はいずれも普遍的な課題であり、今後も市政のバックボーン足り得るものとは思います。しかし、今伊藤市長がその任期の折り返しを迎え、あるいは地方分権の実質化が叫ばれているこの時期、最も政策的目標とまちづくり目標が問われているこの時期、宣言として検討される課題はないのか、市長の所感を含めお答えいただきたいと思います。 第2の項目は、展勝地をめぐる将来ビジョンについてであります。本市とは大変縁の深い日本画の石川響画伯が生前画業の最晩年とも言える日々を展勝地と国見山周辺にこだわり続けたお話をお伺いしました。日展の審査員や評議員を長く務められた石川画伯がつかれたようにこの地に何度も足を運び、時には懐中電灯をともすまでに国見山山頂にたたずみ、山頂の展望台を山河拝殿と呼びたいと願うほどに絶賛した大パノラマ、膨大なスケッチとその思いの集大成とも言える作品が日展最高賞を受賞したのは99年の第30回日展のことでした。この一帯の景観、たたずまいに見せられた数多くの市内外の人々の思いを象徴するようなお話としてお聞きいたしたところです。そして、画伯が筆をとられたきっかけが戦前黒沢尻中学で短い間教鞭をとられた、その当時の生徒さんたちの案内だったこともお伺いし、郷土の誇りとしての風景がまた一つ大きな価値の創造に結びついたことを市民の一人として喜んでいる次第です。 昨年度に策定された総合計画に先立って、市民アンケートが行われ、北上市がどんなまちと思うかとの質問の第1位が豊かな自然であり、第2位が展勝地、北上川であったとの、いわばイメージとしての北上像が報告をされております。市民にとって、そして外から訪れる方々にとって、展勝地、国見山の一帯と北上川、和賀川の織りなす景観が何よりの財産であり、何より北上を象徴するものであることに疑いの余地はありません。観光客の各種統計を持ち出すまでもなく、北上の一大観光資源でもあるこの一帯を今後のまちづくりにどう生かすかが問われているものと思います。 この項目第1点目の質問は、観光行政の基本的姿勢をお伺いいたします。北上市議会においても、商業観光専門委員会において多角的な調査、研究活動を進めておりますが、最近観光行政をめぐる議論に一つの大きな潮流が生まれていることをまずは指摘しておきたいと思います。それは、従来の観光行政が文字どおり観光客のためのものであり、そこに住む住民の暮らしとは無縁のものとして扱われてきた傾向に対する反省から始まりました。観光資源のあれこれを保全し、あるいは整備するのを基本としつつ、観光客のための施設、観光客のためのサービス、観光客のためのアクセスが第一義であり、住民はそうした公共投資を漠然と必要なものとして遠くから眺めているという現状に対する反省であります。 地域経済にとって観光客の存在は大きく、その経済的波及は無視できません。しかし、そこに住む人々にとっての観光客の多くが見知らぬ通行人である以上、価値観が大きくぶれていく時代や情報の力の加減で変わる集客力が大きなリスクとして地域に残される可能性が高いとの指摘がなされてきました。永遠には保証できかねる観光資源と行政投資の結果としての箱物などが、結果的に経済の減速傾向の中で立ち往生してしまうという指摘であります。各地における三セク運営のリゾートやテーマパークがそのよい例であります。 もう一つの方向は、今ある観光資源に何か物理的な付加価値を足していくのではなく、あるいは観光客への付加価値、観光業者への付加価値をつけていくことではなく、今ある資源を再評価し、あるいはその歴史的、文化的側面を掘り下げ、新たな価値を見出していく作業をすることによって、結果的に内外の持続的な交流人口をふやしていこうとする考え方であります。各地の町並み保全や水、植物などに着目した動きがそれに当たります。生活観光という発想により、住民の暮らしそのものが観光資源としてみなされ、コミュニティーの姿やその周辺の自然そのものが観光資源とされる考え方をとるとき、観光客はただの一過性の通行人ではなく、まさに交流する人々として相互に刺激し合える関係へと発展でき、2次、3次の副次的効果を生んでいくという考え方であります。 こうした考え方を本市の代表的観光施設である展勝地周辺に置きかえたとき、かつてレストハウスの改築の際、その営業を県外業者に委託していた場合を想定したとき、今日の活況が果たしてなし得たのかとの思いがあります。市内有志の経済人が新たな戦略を持って営業を立ち上げ、行政の支援と周辺施設の適切な整備と相まって、当初では考えられなかった通年営業を果たし、着実な業績を示している事実を冷静に分析しなくてはならないと思います。観光業者に依存しない営業スタイル、交流連携にこだわった商品構成、この地域が持つ歴史的な理念を下敷きにした戦略的なイベントの徹底、こうした姿勢と高い実績がこれまでの国や県を初め各種のまちづくりに関する賞の受賞理由とされております。さらには、関係機関のみならず、全国各地のまちづくりと結びついた交流が今なお持続されていることは、民間企業の枠を超えて驚嘆に値する活動でさえあります。私は、ここ数年周辺の市の施設の集客力が下降傾向にあることを考えるとき、公設民営としてのレストハウスの実践と成果が正しく行政運営に生かされる必要を感じるものであります。ここにこそ北上市にとっての観光行政の一定の指針が示されていると思うからであります。 さてそこで、観光行政に関する基本的考え方、展勝地におけるその方向と市民の求める展勝地の姿をどのようにとらえているのか、まずはお伺いしたいと思います。 私は、観光とまちづくりが不離一体のものであり、市民の郷土に対する誇りや願いが観光行政の中に生かされ、さらにそれがまちづくりの方向として正しく示される必要があることを強く指摘しておきたいと思います。県道拡幅や駐車場整備、あるいは観光トイレの新築、さらには水辺プラザ計画というハード事業がメジロ押しの当地区にあって、それらの事業が将来的成果を上げ得るかどうかは、以上申し上げた基本的認識の方向に合致するかどうかにかかっており、後段申し上げる開発基本構想の精査とともに、今行わなければならない緊急かつ重要な作業であることを申し上げたいと思うものであります。 展勝地をめぐる将来ビジョン、第2点目はこの一帯の上位計画である展勝地国見山開発整備基本構想についてであります。この基本構想は、ふるさと創生事業に係る市民提案として採用されたことから、平成元年から平成2年にかけてコンサルタント委託と3回の策定委員会の協議を経て、平成2年3月に策定をされました。当時伊藤市長も策定委員のお一人としてこの協議に加わっておりますが、私はこの構想が10年の年月を経て、さらにはこれから申し上げる市民からの貴重な提言が示されていること、さらには当時としては余り考慮されていない北上川とのかかわりや新たな水辺政策課題等々との関係から、見直しならぬ豊富化についての議論を開始すべきとの立場で質問いたしたいと思います。 昨年3月、市内の市民団体ガイア展勝の会によって第2次展勝地計画が発表されました。ことし80周年を迎えた展勝地が和賀展勝地計画に基づいて造園され、今日の桜の名勝地へと整備されてきたことを踏まえ、しかしその計画が未完のままであることを惜しみ、時代の新たな課題を加味し、21世紀の地域づくりの指針ともなる計画として提示をされております。この第2次計画は、市民の手弁当での企画による水辺フォーラムの3回の積み上げや、各地域の市民団体との協議や関係者との意見交換の上に策定されており、展勝の精神と呼ぶ当時の理念を受け継ぎ、発展させることを前提として取り組まれております。恐らくこの計画はこれまでの北上市の歴史にとって市民提案としては初めての政策体系としての提案であり、その計画エリア、事業の種類、計画年数などの量的規模においても、あるいはその歴史と風土に根差した理念の体系を示したという点でも希有な存在であり、大変貴重な提言と断定できるのではないかと思います。 当局は、この計画の前提となったフォーラム等に参加して、意見交換などもしているわけですが、その成文としてのこの提案をどのように受けとめておられるのでしょうか。残念ながらせっかくのこうした提案も行政におけるシステム上の問題からか、その扱いがこれまで正規には何ら受けとめられないままにあり、その評価も語られていない現状にあります。この際、提案を真摯に受けとめ、行政としての評価や今後の扱い方を示してほしいと思いますが、いかがでしょうか。 さらに、この開発整備基本構想を上位計画とする計画に展勝地水辺プラザ基本計画、第2桜並木基本計画があります。構想が正しく示すとおり、この一帯の景観が北上川との関係を無視しては語れず、その歴史、文化的背景としての古代国見山仏教文化の精神性を象徴するものとしても、あるいは近代における舟運の産業遺跡を形成する空間としても、北上河畔の持つ意味はかなり大きいと言わなければなりません。むしろこの空間をどうとらえるか、そこにこそこの構想の基本的方向が隠されているものと思うわけであります。 しかし、残念ながら水辺プラザ計画にも、第2桜並木計画にも本構想が下敷きにしたはずの和賀展勝地計画の精神性や歴史文化的背景に依拠した理念を感ずることはなく、余りに平面的発想に流れ、観光の側面が強調され過ぎてはいないかとの懸念を持つものであります。 建設省が東日本水回廊構想を打ち出し、その北上川版としての歴史回廊事業が北上川流域11市町村で水辺プラザを中心とする河川周辺整備による交流ネットワーク事業として着手されてきました。こうした事業の基本理念である連携の考え方は、98年の5全総により21世紀国土のグランドデザインとして集約されました。多軸型国土構造に向けて、より自立的な地域づくりが求められるこの理念は、従来の国土開発が東京への縦軸で収れんされ、横並び発想でのスタンスをとっていた時代からの大転換を図ったものであります。だからこそ歴史回廊構想が各地区に独自性を求めつつ、ネットワークと連携を打ち出したのだと理解すれば、水辺プラザの基本コンセプトや第2桜並木計画がもっと次の時代の求める新たな発想で豊富化されなくてはならないと思うものであります。 北上川左岸での堤防築造構想があった時代のアイデアであった第2桜並木構想、既に堤防の築造計画が事実上途絶えた中で、和賀展勝地計画での桜大路の位置づけとの整合性もないまま、あるいは関係者の必死の努力による並木再生の活動とのすり合わせもないまま、さらには一帯の開発整備を観光とまちづくりにどう連動させるかの議論が希薄のまま、第2桜並木だけがひとり歩きしている感を拭えないものであります。計画をまさに計画として提案すること、その後の議論を広げていくこと、市民参加の手だてを通じた地域住民との連携した事業に仕上げていくこと、そうした手順をもう一度丁寧に積み上げていくべきと思いますが、いかがでしょうか。 北上の水辺プラザ計画を見た県外の川の研究者は、公園屋が川に絵をかいたどこにでもあるワンパターン計画と酷評をしておりました。そこまでは口にしないまでも同様な意見はこれまで市民運動として開催されてきた何回かのフォーラムなどでも提言されてまいりましたし、市内のミニコミ誌などでも再三取り上げられてきました。そうした動きをどう認識されているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 全国に3万本あると言われる河川の中で、北上川流域は国の省庁が認めるほど元気な活動でにぎわっています。市民活動も全国から注目をされ、行政の連携活動も北上が主導的に声をかけてスタートして以来、事業を積み重ねております。川とその周辺のにぎわいやさまざまな動きにおいて、北上こそが全国に先進地として発信できる位置にあります。川は、かつての水防の対象でしかなかったものから、暮らしと共存し、暮らしの中に取り込み、あるいは川の持つ普遍的な恵みに身を寄せていく対象として見られるようになってきました。いやしのエリアとしての水辺の再評価は教育や福祉、さらには医療施策の対象として脚光を浴びつつあります。河川とその周辺でこその行政施策は、かつての領域をはるかに超えて広がりを見せています。河川環境の整備の問題は、ハードとしての公共事業の観点からは明らかに別の展開を示し始め、国の省庁のスタンスも変わっていることを見通すべきであります。流域連携の課題で見せる国の姿勢の積極性はこれまでにないものですし、ソフト事業や市民活動との連携指針が国の河川審議会の主要なテーマとなっていることからも、その変貌ぶりは驚きに値します。 私たち北上市民は、かけがえのない景観に暮らし、その歴史的恩恵にあずかっていることを感謝しつつ、幸いにもこのエリアの基本構想をその下敷きとして大きな将来ビジョンをさらに構築できる時代にめぐり会っていると考えたいと思います。10年前の展勝地国見山開発整備基本構想を今日の国のスタンスや現状課題に整合させる議論が始められるべきであります。構想に肉付けをし、事業の豊富化を果たし、中長期の課題を精査するチャンスと思いますが、いかがでしょうか。御見解をお伺いしたいと思います。 さらに、この議論の過程ではぜひ検討されなければならない現実的課題もあります。それは、このエリアに点在するさまざまな施設の連携という課題であります。各施設が個別の経緯の中で誕生し、現実には個々の課題をもってその運営に当たっているのは当然のことではありますが、エリアとしての方向性がこの整備構想で定められる以上、何らかの協議の場や連携策が統一的に取り組まなければなりません。現状では、正規のそうした場すらないのであります。行政の縦割りの弊害がここでも明らかになっていると言わなければなりません。 また、施設の位置づけと現状を整理するという課題もあります。みちのく民俗村は、市の教育施設という位置にあるものの、現実にはその大半が観光客であり、施設の受け入れ態勢や顧客サービスのありようが整合していないとの指摘があります。広い園内の中での休息施設や飲食の提供ができないために起きるデメリットをどう克服するかという点であります。位置づけそのものが問題なのか、運用の問題なのか、全体エリアの中でこそ結論を見出すべき課題として指摘したいと思います。同様の課題は鬼の館にも言えることであり、施設の目的や位置づけ論と観光行政をすり合わせる機能が行政のシステムにないことが最大の問題であります。施設の運営手法の研究とあわせ、ぜひ検討されてしかるべきと思いますが、いかがでしょうか。 私は、展勝地の将来ビジョンを語る上の最大のポイントが市民との協働にあることを指摘したいと思います。共に働く共働ではなく、協力し合い働く協働という点をあえて強調したいと思います。昨年度策定された総合計画では、まちづくりの推進手法にこの協働、協力して働くが使われ、市民、行政、企業の協働体制がうたわれております。この字を使うことに私は大きな意味を感じているわけですが、ともすればこれまでの姿勢がそれぞれに持ち分の中で頑張るというニュアンスで語られてきた連携の姿が、この協力の協の字を使うことで一歩前に出たという思いを持っております。 さて、その市民との協働は総合計画が示しているとおり、このエリアに限っての話ではありません。むしろこの課題こそ21世紀の地方自治体が目指す方向であるわけですが、その実際は行政システムの問題を含め、あるいは価値観の転換を含む意識変革をどう組織していくかなどという内容も含め、容易な課題ではありません。しかも、これから先の自治体における市民参画や連携課題はソフトからハードも含めたものにならざるを得ない状況へ進んでまいります。政策形成過程での市民参加が審議会等への委嘱でしかなかったり、情報公開の不十分さの中で政策議論が交わされるといったおざなりの参加、連携ではなく、市民の側にも厳しく責任と自立が求められ、事業委託のような本格的なパートナーとしての関係性が問われてくるということを行政も市民も認識しなくてはならないと思います。その意味からも私は市長が熱心に語られるパートナーシップとしての市民との連携が他のどこよりもこの展勝地のエリアでこそ可能であり、挑戦すべき課題であることを申し上げたいと思います。 事業の展開にあっては、先ほど来申し上げている開発整備基本構想が既にあり、行政とのすみ分けをも含めて事業選択が可能であることを前提に、展勝の精神と呼ぶ理念が根づいた市民運動が既に存在しており、80周年事業の共働実践が積み重ねられているという実績や内外に評価される交流、連携によるネットワークと情報量の蓄積があり、さらには近々にはNPO法人としての申請も予定されるなど、市民活動としての熟度が大きく高まっていること、そして最大の効果は市民セクターでの事業こそこの地域にふさわしい歴史的実践であり、展勝の精神に合致させる唯一と言ってよい手法を市内外の広域に発信できるという点にあります。 北上のこの地域が持つ市民主導の歴史と精神性を守り発展させる上で、行政の施策体系の一部を市民セクターが担うことによる効果ははかり知れないものがあると思います。理念の継承や市民活動の歴史を正しく次の時代につないでいく作業は大きな財産になり得ます。情報の速さ、その広さは行政のそれをしのぐものを市民活動は持っており、そうした領域や力に依拠する連携の仕方もあるのだということも認識しなくてはなりません。そして、そういうスタンスを行政が本格的に持つとき、初めて民間の活力や民間の手法に学ぶ行政のシステム転換が進むのだと思います。市民との連携や協働の実践にこのエリアでこそ踏み込むべきと思いますが、いかがでしょうか。市長の率直なお考えをお伺いするものであります。 行政の側も市民の側も連携と協働を等しく求め合いながら、相互のキャッチボールがうまく機能せず、その間合いがちぐはぐになっている、そういうもどかしさを解消するのはまさに今だ、そう申し上げたいと思います。 民間出身であるからこそわかる、このまちづくりの大きな課題に対する市長の意欲的な答弁を期待を申し上げまして、質問を終わります。 ○議長(高橋一夫君) 市長。     (市長 伊藤 彬君 登壇) ◎市長(伊藤彬君) 久保孝喜議員の御質問にお答えをいたします。 最初に、都市宣言と行政施策の関連についてでありますが、各宣言に伴う施策の体系と総合計画の位置づけにつきましては、御指摘のとおり本市は暴力団追放都市宣言、核兵器廃絶平和都市宣言、ゆとり創造都市宣言、交通安全都市宣言の4つの宣言を行っております。これらの宣言は、共通して市民が平和で安定した住みよい社会生活を確保できることを願っているものであり、これらに配慮しながら今般新たに策定した総合計画は、私たちがつくる笑顔あふれるまちを基本理念として、まちづくりの目標の分野ごとに各種施策を推進することとしております。 各宣言の到達度についてでありますが、暴力団の追放や交通安全の施策において暴力団追放市民会議や交通安全対策協議会など、市民総ぐるみで取り組まれているところであり、引き続き総合計画に盛り込んだ事業を推進することとしております。また、ゆとり創造都市宣言と核兵器廃絶平和都市宣言についても、11月のゆとり創造月間や8月の終戦記念日など時期を合わせ、市民に対する啓発をさらに進める考えであります。 次に、平和都市宣言に係る現状の課題についてでありますが、本市は核兵器廃絶都市宣言を平成4年3月13日にして以来、市民への啓発に努めてきたところであり、平成10年にはインドの地下核実験に対し、抗議文書を送付しております。今年度においては、和賀町の旧藤根村から出兵した農民兵士の残した軍事郵便の保存と活用を図る平和記念室を整備するほか、本庁舎前の広告塔には平和都市宣言を掲示することにしております。また、既に県内の全自治体において平和都市宣言がなされ、市民レベル、民間団体においては平和のとうとさを訴える運動が戦後継続して取り組まれていることから、今後はおのおのが連携した幅広い取り組みが求められているものと認識しております。 施策の検討と宣言に対応した事業を市民参加の推進委員会設置で進めてはどうかということでありますが、平和に係る具体的な施策を進める市民参加型行政の一つのあり方として検討させていただきたいと考えております。 次に、今後の宣言をどういう基準と方向で考えるかということについてでありますが、本市の4つの宣言は市民共通の願いの実現ということに趣旨を置いており、今後ともこの方針で対応してまいりたいと考えております。 また、施策目標との関係で検討される課題につきましては、市民の目線で市民との協働作業を推進し、総合計画の基本理念に沿って計画に盛り込んだ各種施策を進めていくこととしており、社会状況の変化等により市民共通の願いとして醸成された段階において、政策目標を達成する上での必要性や本市の特性などを勘案し、判断してまいります。 次に、観光行政の基本的な考え方についてでありますが、観光は美しい風景や歴史、風俗習慣など楽しむことや学ぶことであり、これらに係る観光資源を魅力あるものに整備すること、また北上市を訪れる観光客にいかに心温まるサービスを提供し、気持ちよく旅行していただけるかであります。そして、その根底にあるものはその主体が市民に愛され、市民の誇りとされる場所や物でなければならないと考えます。このことから観光は地域や市全体の環境や景観が整って初めて成り立つものであり、そのためには観光資源の保全と活用、道路交通網などの基盤整備、観光客受け入れ施設の整備、自慢や誇りづくりであり、これらを行政、市民、民間業者一体となってつくり上げることが重要であると考えております。 観光事業は、言うまでもなく経済的、福祉的、文化的、さまざまな効果をもたらすことからまちづくり、地域の誇りづくりという視点に立った施策の推進に努めていかなければならないと考えております。 次に、展勝地における何が観光となり得るかについてでありますが、展勝地周辺は先人たちの努力により桜の名所として古代仏教文化や舟運と藩境の史跡など、さまざまな時代を背景とした多くの史跡、文化財を有する歴史上貴重な地域であります。また、雄大な北上川の流れの中に映し出される花や木々、奥羽の山並みといった自然景観のすばらしさも展勝地の持つ観光資源であります。環境に関心が集まる時代背景などから、川を活動拠点としている団体も多くなり、川を通じた交流や連携が活発になりつつありますが、その拠点としての展勝地、さらには北東北の交通の要衝地として地の利を生かして開催している三陸や秋田と連携した物産市も広域的な人の交流拠点として展勝地の持つ観光資源であり、これらを大切にしながら観光開発を進めていかなければならないものと考えております。 次に、市民の求める展勝地をどうとらえているかについてでありますが、展勝地は美しい自然景観と歴史に貴重な文化遺産を有しており、すぐれた景勝地として広く知られ、多くの人が訪れるところであります。展勝地の存在は、さまざまな形で市民生活の奥深くまで浸透し、市民の憩いの場にとどまらず深い愛着とかけがえのない大きな観光資源であることから、歴史の中で培われてきた文化や資源を受け継ぎ、新しい活力を加えながら、ますます内外に誇れる場所として次代に引き継いでいかなければならないと考えております。 次に、展勝地国見山開発整備基本構想について申し上げます。最初に、市民提案の第2次展勝地計画についてでありますが、昨年の3月、市民から提案いただいたこの案は、大正9年に策定された和賀展勝地計画の継承と今日的な課題を新たに整理していただき、大変貴重な意見ととらえておりますので、これらの提言を展勝地国見山開発整備基本構想に生かすよう見直しを検討しながら、基本構想の推進を市民と協働で取り組んでまいりたいと考えております。協は協力して働くの協であります。 次に、第2桜並木計画の発想と今日的意味についてでですが、現在の桜並木は老朽化が進んでおり、保全、再生に最大限努力するのは当然ですが、100年先を見据えた次世代に残していくためにも第2桜並木は必要と考えております。展勝地水辺プラザ基本計画を策定する際にも、専門家や市民の意見を十分に取り入れており、昨年から事業に着手し、平成19年度完成を目指して事業を推進しているところであります。 次に、流域連携等の新たな動きや、福祉・教育など新たな視点での構想に盛り込むことについてでありますが、展勝地は市民憩いの場、レクリエーションの場だけでなく、さまざまな時代を背景とした数多くの史跡文化財を有する地域であることから、広範な教育活動の場でもありますし、北上川流域で活動する各種団体初め、流域市町村の交流、活動拠点としても十分機能を果たせる場と考えており、これらを新しい視点に立って基本構想の見直しの中で検討する必要があると考えております。 次に、展勝地国見山開発整備基本構想に基づく周辺施設の役割と位置づけの精査についてでありますが、公園施設、観光施設、歴史文化施設、レクリエーション施設など基本構想に沿った施設整備を図ってきたところですが、これらの施設の有機的結びつき等については精査をし、さらに検討してまいりたいと考えております。 次に、市民との協働モデルとしての展勝地エリアについて申し上げます。最初に、展勝の精神やこれまでの市民主導の歴史をどうとらえるかについてですが、展勝の精神は和賀展勝地計画を継承、発展することと考えております。展勝地の歴史を振り返ると、民間主導で進められたことは事実であり、現在でも民間団体を中心に自治体の枠を超えた地域連携の取り組みが活発になっているのは、展勝の精神を引き継いでいると考えております。地域連携は、岩手、秋田、宮城の3県にまたがっており、その核が北上市であり、展勝地が担うまでになったことは大いに評価すべきことであり、今後まちづくりを進めるためにも引き続き進展させたいと考えております。 次に、市民参画型行政、市民との協働モデルエリアとしての施策の重点化が図られるかについてですが、今回展勝地公園開園80周年記念事業を企画、実施するに当たり、行政と市民が協働して行っており、これが第一歩となって行事消化でなく、将来につながる実践例になると考えております。当然展勝地国見山開発基本構想の実現に向けては、市民の理解と協力が不可欠であり、中でも民間企業等の参画、協力も必要と考えております。 以上であります。 ○議長(高橋一夫君) 時間配分を念頭に置かれて質疑されますよう願います。11番久保孝喜君。 ◆11番(久保孝喜君) 時間配分を考えて質問させていただきたいと思いますが、最初に都市宣言の関係でお尋ねをいたします。 2項目めで触れていました平和都市宣言の現状について、今の答弁で具体的な推進主体を検討したいと、こういうことですので、ぜひその点は早急に進めていただきたいなというふうに思うわけです。そういう意味でも、どの辺のポイントを例えば念頭に置いて主体の構築を進めていくのか、考えられているスケジュール的にいつごろまでというようなことがもしあれば、まずはその点をお聞きをしておきたいと思います。 それから、展勝地をめぐる質問ですが、大変長い時間をかけて質問させていただきましたが、これは何もすべての今までの歴史をなぞるという意味だけではなくて、この展勝地が今持っている、市長が答弁したような価値がやっぱりこれからの観光行政とかまちづくりの中では大変重要だというふうに私は思うものですから、しかも市民運動と行政が連携をして行っているという点では極めて内外に発信しやすいテーマでもあり、現実にそうなっているという実績が今あるということなわけで、そういう意味で展勝地国見山整備基本構想を見直すという明言をいただきましたので、ぜひそういう立場で進めていただきたいと思いますが、これまた第2次展勝地計画を大変貴重な提言だとして受けとめるとすれば、その見直しにかかってどういうプロセスを想定するのか、この辺をぜひ今のお考えをお聞かせをいただきたいというふうに思います。できることならそういう具体的な検討をする枠組みっていいますか、これまでのように検討委員会だとか、あるいは策定委員会だとかというふうな、何か代表者が集まってというような手法ではない形で、私は進めるべきなのではないかなというふうに思いますが、その点でもしお考えがあればお聞かせをいただきたいというふうに思います。 それから、周辺施設との関係であっさりとお答えになりましたが、精査、検討をすると、こういうことなわけですけれども、そういう問題意識、質問で申し上げたような問題意識は多分行政の中にもあるのだと思うのです、実際に担当されている方々含めて。そういうところが、この展勝地に限らないわけですけれども、そういう問題意識を市長はどういうふうに受けとめているのか、ここをぜひお聞かせを願いたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 久保議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。 都市宣言の推進主体についてでありますけれども、さまざま冒頭の御質問で御指摘をいただきました。具体的に取り組んでいる例が必ずしも当市の場合は多くないなということを痛感した次第です。しかし、地域の長年の要望に合わせて今回藤根に平和記念館のようなものをつくったと、具体的な事例で皆さんに学んでいただいたりすることができるようになったと、一つのきっかけだろうというふうに思っております。世界的な活動あるいは日本的な活動よりも、私は地域に根差した具体的な活動を一つ一つ積み重ねていくのも一つの手法かなというふうに思っております。そんな意味からも長年続いてきている活動を今日的な活動にどうシフトをしていったらいいのか、あるいは継続していったらいいのかということをやっぱり見直す時期に来ているのかなという感じもいたしております。したがって、今後の平和都市宣言のあり方、活動のあり方についてはなるべく早く検討委員会をつくって、今後のあり方について進めてまいりたいと思っています。ただ、具体的に内部につくるか、広く意見を集約できる形にするのかは少し検討が不足しておりますので、時間をいただきたいと思っています。 それから、展勝地のあり方ですが、私もずっとかかわってきました。市民の考え方についてさまざま先ほどの御提言の中でヒントがありましたけれども、部分的に見る人、全体で見る人があります。要するに花だけ見て楽しんでいる人もあれば、先人の遺徳ということを踏まえて、全体としての展勝地の価値観を理解する人もあるということですが、やはり基本的には市民の愛する大事なよりどころとしての理解を深め、内外に誇れるような形に進めていくためにも部分的な理解ではなくて、全体的な理解をいただくような啓蒙活動をしていく必要があるし、今後の展望の中ではその理解に基づいた計画にさらに積み上げをしていく必要があるというふうに思っております。 そういう中から、春だけではなく、川を利用したり、施設を利用したりして、国見山一帯まで含めて、オールシーズンで活用できる展勝地のあり方をさらに吟味をしていくと。現段階では、第2並木の用地の確保を進めておりますけれども、この用地の確保がだんだん進んできましたので、その進行度に合わせて展勝ガイアの会や市民団体、あるいはNPO、市と協議をする場を深めていきたい。そして、市の中も教育委員会あり、都市計画あり、観光ありというふうな形で担当しておりますが、この連携をもっと深めていくことが必要かなというふうに思っております。 御指摘ありましたように、教育的な施設であっても観光になるものがあります。歴史的な施設も観光になってきます。その辺のあり方をやはり詰めて検討し直す時期に来ているというふうに思っております。そんなことを考えていきたいと思っております。 それから、スケジュールとプロセスですが、若干触れさせていただいたつもりですけれども、用地の確保が進んでくると同時に、また展勝ガイアの会が提案されたもの、それから今回の開園80周年で進められている事業の中でさらに展開をしていく可能性のあるもの、この辺のところは文字どおり協働作業でやっていかなければタイミングがずれてしまうものがあります。早くやりたいなというものであっても、一緒に研究を進めていかないと予算化がおくれてしまったり、タイミングがずれることがあったりしますので、なるべく早い時期から、というよりももうすぐにでも一緒になって作業する部分を深めていきたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(高橋一夫君) 11番久保孝喜君。 ◆11番(久保孝喜君) 最後に、時間もないので1点だけお尋ねをいたしますが、市民の提案された第2次展勝地計画ですね。これ昨年の3月に発表されているわけですが、今まである意味で公式にそれをどういうふうに受けとめるかということは先ほどの答弁でお尋ねをいたして、お答えをいただいたわけですが、結局そういうぐあいに市民活動の側は例えば行政のシステムに沿って提案をしてくるわけではないわけですよね。かなり横断的あるいは理念的な問題も含めて提案をしてくるということがこれからどんどんやっぱりあると思うのです。そういう提案を、ではどこで具体的につかんでいくのか、あるいはそれとの窓口を開いていくのかということで言えば、現在のシステムがきちんと対応されているとは言いがたい部分があったと、そういう反省が例えばこの第2次展勝地計画の一連のやりとりの中でも私はあったと思うのです。例えばほかの行政、自治体などでは、最近特にも市民活動の推進部局をきちんとつくって、そこがトータルとしての市民との窓口になっていくというやり方が随分多くなって、目立っております。県内でもそういうセクションを持っている行政たくさんあるわけです。つまりそういうことがないと、結果的にそれぞれの分野、部局で持っている事業があって、そこに市民から提案があってもどこが主体的にそれをやっていくのか、受けとめるのかという、そういうことがいい、悪いではなくて現実に起きてしまう、そういう縦割りの弊害とも言えるような事態が起きてしまう。そこが私は一番これから考えなければならない点だろうと思いますが、その点に関して市長のお答え、お考えをぜひお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 再質問にお答えいたします。 御指摘のとおりで、そのことを大変気にしながら毎週の部長会でも情報を密に交換するスタイルをとっております。例えば地域計画を今回やらせていただきましたけれども、その窓口として地域係をセットして、そこにみんな周知をさせて、そこが手配をしてさまざまな連携をとるということであります。今回の展勝地についても、教育委員会、商工部、建設部、さまざまなところにまたがっておりますが、やはりこれを一本化していく、連携をさせると。そして、基本的にはどこの部が受けても、どこの窓口が受けても関連するところに受けたところが必ず責任を持って連携をする、まずスタートにつこうと、それを調整をしながらやっていこうという連携の態度を深めていきたいというふうに思っています。総合的には、企画の方で受けたものが必要なところに回りますけれども、やはり職員の考え方としては自分のところで受けたものはやはり連携のあるところに速やかに連携をしながら連携プレーをやっていくという姿勢を今後強めていきたいというふうに思っております。 ○議長(高橋一夫君) 11番久保孝喜君の質問を終結いたします。 休憩します。          午前10時56分 休憩 --------------------------------------          午前11時09分 再開 ○議長(高橋一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 2番伊藤利行君。     (2番 伊藤利行君 登壇) ◆2番(伊藤利行君) 議長のお許しをいただき、通告しておりました3点について質問させていただきますことを光栄に存じ上げます。 まず最初に、任期折り返しを迎えた伊藤市長の中間総括と今後の市政課題への取り組み対応についてお伺いいたします。新北上市は、合併10年を経過し、伊藤市長はこの節目に市長任期の折り返し地点に立ちました。北上市は、今岩手県下第2位の人口を抱え、副県都として位置づけるべく、都市集積、産業集積を有する都市に発展し、地域経済の成長と自然環境との調和が図られ、文化活動やスポーツ活動、まちづくり活動など活発になってきております。また、産業面でも米を中心とし、麦、大豆など生産性の高い農業が展開され、工業では国内でも有数の先端技術産業の集積地となり、商業活動もまた活発で、周辺市町村からの集客力も向上するなど、着実にその成果が上がっているように見受けられます。 しかしながら、「合併10年の検証」にも指摘されるように、北上西部地域の横川目、岩沢・仙人や岩崎地域、また東部地域の口内、更木、稲瀬などにおいて、人口減少に歯どめがかからず、そういった地域間格差の是正と、その地域への一層の振興策が必要と思われます。 さらには合併による一体感をより一層強めるため、現在設置して協議中であるところの市内農協の早期合併の状況など、あわせて商工会議所と江釣子商工会、和賀町商工会の統合問題や、市出資の第三セクターの見直し問題、南部工業団地及びオフィスアルカディアへの企業誘致、また市の分譲宅地の売却、市庁舎の建設問題などなど、大きな課題が山積しており、今まさに市長の指導力が問われております。 わけても地方分権時代の到来と同時に、昨年示された岩手県市町村広域合併指針に基づき、お隣の花巻市を中心として1市3町の合併を図るべく、民間人による花巻地方合併促進同盟会なるものを設立し、11万人規模の市を誕生させようとしているところであり、副県都を標榜する北上市としてもこういった市町村合併問題は避けて通れない大きな問題となっております。 合併から10年間、今までの新市建設計画と新総合発展計画の対応をしてきた伊藤市長の2年間の着実に進めてきた姿勢と努力に改めて敬意を表するものでありますが、折り返し後半の市政運営に当たっては、北上市初の民間出身の市長で、サラリーマン、会社社長、商工会議所会頭など数多くの役職経験を持つ市長に民間目線の行政対応とその手腕が期待されているのであります。いわゆる伊藤カラーの具体的な発揮であります。 今年度から策定スタートいたしました新北上市総合発展計画を作成するに当たり、今回初めて16地区から出された地域計画の取り組みなどは、まさに伊藤カラーと言えるものの一つであり、地方分権に対応するためにも、地域の活力を向上させるためにも、大変有意義な特徴と思われました。主役である市民と一体でまちづくりを進め、市民の意向を行政に反映させる現場主義を説く市長の考え方を徹底させるべく、職員意識の改革と、さらなるモラルの向上を期待するものであります さらに伊藤カラーが出てくるのは任期後半のこれからとは思いますが、そこで市長にお伺いいたしますが、任期折り返しの中間点に立って、幾つかの公約を掲げておられましたが、その達成度はいかほどか、半期経過した市長自身の評価はいかがか、さらに後半期における市長の重点施策課題は何か、その課題取り組みへの決意と、後半に向けた市民へのメッセージの発信をお聞かせ願いたいと思います。 次に、第2点目として、ゼロエミッション社会構築へ向けた環境の保全策と市民意識の改革方策についてお伺いいたします。北上市は、山紫水明の自然環境豊かな四季折々の景観、快適な空間が何よりも他に自慢できる自然資源の宝庫であります。しかし、我々は知らず知らずのうちにこの豊かな自然環境を損ねるような生活をしていないでしょうか。住民の消費生活が豊かになり、多様化するにつけて、一般家庭、企業などから排出されるごみの量がなかなか減少していないのが実態であります。ごみや汚染物質が自然界で取り除かれないまま蓄積されているため、各地でごみの集積場問題が発生しております。また、オゾン層の破壊、地球温暖化、酸性雨などの地球規模の環境問題などについても無関心ではいられません。良好な環境を保全し、次の世代に継承していくことが私たちの努めであります。環境汚染の原因は、20世紀の工業文明を支えてきた大量生産と大量消費、そして大量廃棄にあります。 こうした実情を踏まえ、国は既に施行している容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、グリーン購入法に加え、食品リサイクル法、建設リサイクル法など、今後7つの法律整備を進めるなど、循環型社会の形成に取り組んでおります。 また、岩手県においてもことしの計画の中に、県、事業者、市町村などが連携して生産、流通、消費の各段階における廃棄物の減量化、再利用、リサイクルに取り組むことを目標に掲げております。 このように、21世紀は資源循環型社会を築くための新しい潮流とされるゼロエミッション、いわゆる廃棄物ゼロ社会の構築の時代と位置づけられております。 地域のごみは地域で処理することがごみ対策の原点で、地域が異なれば廃棄物も異なりますし、ゼロエミッションの方法も変わってきます。地域にゼロエミッションを根づかせるには、市民一人一人が心から自分の住んでいる地域をよくしたいという気持ちを持つことが大事であり、国や自治体の環境施策や企業の取り組みなどに対する批判だけに終始することなく、住民個々の取り組みの意欲の輪を大きく広げていくことが大事だと考えます。資源循環型社会を築くためのゼロエミッションの考えを徹底させるために意識改革が必要であり、使い捨て思考から再利用につなげる、もったいないという精神の醸成が求められていると思います。 私は、ごみ減量の対策として再生可能なごみの回収を子供会や町内会、自治会やPTAなど、地域住民の団体に回収量に応じた報奨金を交付することや、減量モデル地区を設けて、成果によっては補助金を交付したりすることも一考に値するものと思います。 このほかには、幼児期から環境教育を徹底させることにより、父母や大人への相乗効果も生まれるし、何より自然に触れる機会を多くして、虫や草花などの観察を通じて、生き物や物を大切にする心を育て、有害物質を排出したり、自然環境を損なうような行為に対する批判精神とみずからの倫理観を養成されれば大変理想的であります。 企業もまた環境に対する姿勢が問われ、商品だけでなく企業イメージそのものが市場での選別にかけられるという時代となって、競って環境管理システムISO14001の認証獲得に懸命に取り組んでいる。このような社会背景にあって、北上市もゼロエミッション対策に向けた現状と各種リサイクル法への具体的な取り組み方策と市民参画の方法、また市民、企業などへの意識改革にどう取り組もうとしているのか、そのPRや啓蒙運動への方策をお示し願いたいと思います。 次に、第3点目の質問に移りますが、滞在型観光、いわゆるグリーンツーリズムの取り組み方策についてお伺いいたします。我が北上市には、美しい山、川、農村風景や温泉、スキー場、ゴルフ場などすばらしい環境資源があります。このため観光客数はそう減少してはいませんが、しかし交通網の発達により日帰り通過型の観光がふえ、また現在の経済不況の影響もあり、観光産業が発達しているとはとても言えない状況にあります。自然豊かな農山漁村でのゆとりある滞在型余暇活動はグリーンツーリズムと言われ、都市生活者が農村を訪ね、自然の中で憩い、そこでとれた農産物を使った料理を味わい、人情に接して心身をリフレッシュするとともに、農業、農家への理解を深めてもらうというものであります。 また、過疎化、高齢化が進む農村に残った女性やお年寄りがいかに楽しく豊かに暮らせるかが重要な課題になっている中で、都市住民を受け入れ、交流人口の増加によって地域の文化、経済に大きな活力を与えるもので、農村再生への期待が大きいのであります。 国も休日を移動させ、連休をふやすなど、その政策を行っておりますし、週休2日制も定着してきておりますので、宿泊し、あるいはまた連泊するような滞在型の観光の潜在需要もあり、都市住民の農村志向は衰えていないと思います。 だが、そのニーズにこたえるべく、その受け皿作りはどうなっているのでしょうか。メリットとして、これまで生産の主体とはみなされなかった女性やお年寄りや定年退職帰農者たちにも受け皿の担い手として携わっていただけることや、年々盛んになっている産直活動と連動することができるので、料理の素材や地場産品、お土産品には事欠かず、相乗効果が期待できます。 問題なのは、体験宿泊施設の整備であります。農家が宿泊客向けにトイレや浴室、厨房などを整備する場合の融資制度はあるが、改造基準が厳しく、改造費に1,000万円もかかってしまうと。これでは採算性に難があり、容易に改造できない状況にあります。したがって、改造費の助成制度や許認可の規制緩和措置を関係機関に働きかけることが必要であります。当面は、農村学習体験館や小学校廃校校舎、保育園の跡地利用など、公共施設の活用も受け入れを容易にする方法と思われます。 アグリカルチャーという言葉のとおり、自然環境を守り、農業文化と教養をはぐくむカルチャースクールがそこにはあります。まずは自分たちが住んでいるこの地域をよく知り、自信と誇りを持つことが都市住民を呼び込む大前提ではないでしょうか。 そこでお伺いいたしますが、ここで市が率先してホテル、旅館、民宿、あるいは旅行業者などと率直な話し合いの場を持ち、市がある程度の予算を持ち、都市部の宿泊客を呼び込むような観光情報を中心とした広報活動が必要と考えますが、今までのグリーンツーリズムへの取り組みの現状と今後の方策についてお示し願いたいと思います。 21世紀のキーワードは、都市住民と農村住民の共生であると言われております。自然の中で大いにくつろぎ、活気のある、そして都市住民にうらやましがられる北上市農業の構築を願いまして、私からの質問を終わります。よろしくお願いいたします。 ○議長(高橋一夫君) 市長。     (市長 伊藤 彬君 登壇) ◎市長(伊藤彬君) 伊藤利行議員の御質問にお答えいたします。 最初に、中間総括と今後の市政課題への取り組みについてでありますが、この4月に任期中間点を迎え、後半に入ったところでありますが、私は就任以来常に市民の目線に合わせたわかりやすい市政運営を念頭に置きながら、市勢発展のため、また市民生活向上のために全力で取り組んでまいりました。この間議員各位を初め、市民の皆様から多大な御指導、御協力をいただきましたことに心から感謝申し上げます。 本市は、平成3年の三市町村合併以来、交通の要衝として、また農業、工業、商業のバランスのとれた産業都市として市勢は順調に伸展し、人口も9万2,000人を超えるなど、成長著しい都市として内外から高い評価をいただいておりますが、これもひとえに先輩諸氏を初め、市民の御協力のたまもの、そして市職員の努力の成果と、深く敬意を表する次第であります。 市政の課題につきましては、御指摘の具体的な課題に加えて少子高齢化、人口減少時代の到来、グローバリゼーションの進展、情報技術の発達、地球環境問題など大きな潮流変化に適切に対応することが求められているとともに、地方分権時代における地域特性を生かしたまちづくり、そのための自主財源の確保や広域行政の推進など、地方自治体のあり方が問われていると認識しております。このため新たに策定しました総合計画に定める各般の施策と地域計画について、市民参画を基本に着実に推進してまいります。 あくまでもまちづくりの主役は市民一人一人であり、すべての市民が幸せな暮らしができるまち、すなわち私たちがつくる笑顔あふれるまちの実現を目指して、市民とともに全力を傾注してまいる覚悟であります。これからは、そのためにも職員の政策能力の向上のための人材育成にも力を入れてまいりたいと存じます。 なお、この2年間の自身の評価ということでありますが、公約の達成度を含めて評価は市民の皆様が下すべきものと思っております。ニーズが多様化する中、自分としては職員ともども一生懸命努力を続けてまいりました。今後もその覚悟であります。改めてのメッセージということであれば、21世紀の当初に当たり、北上市は今までの評価に甘んじることなく、一層のよい評価を得られるよう、フォローアップに努め、ともども働くことが大切であります。どうぞ今後とも力強い御支援をお願いいたしたいと思います。 次に、ゼロエミッション社会構築へ向けた環境保全策と市民参画の方法、意識改革の取り組み及び啓蒙活動のあり方についてでありますが、ゼロエミッションへの取り組みを含む総合的な環境問題への取り組みのため、現在本年9月を目指して環境基本計画の策定を進めておりますが、その計画案でも行政、事業者、市民のそれぞれが取り組むべき環境配慮指針を定めて、その実践を目指すことを基本といたしております。これまでも地域においての公衆衛生指導員を中心としたごみの分別、減量化への取り組みや不法投棄防止活動の展開のほか、環境基本計画の策定を機に実施した市民や中学生、事業所を対象とした意識調査、環境フォーラム、環境ウォッチング、環境展など実施してきております。 また、市民グループや学校、地域活動としての自主的な環境活動も活発になってきておりますことにつきましては、改めて敬意を表しますとともに感謝申し上げたいと思いますが、引き続きこれらの事業や活動を実施、推進するとともに、企業につきましても環境基本計画で設定を予定している事業者としての環境配慮指針について、関係業界等を通じてその実践を呼びかけていきたいと考えております。 なお、当面の具体的取り組みといたしましては、ことしの下半期から実施を予定しているその他プラスチック類の資源ごみとしての分別回収に際して、その円滑な実施を図るための広報を通じて、改めて環境問題に関する意識の高揚を図るとともに、先般県から各世帯に配付されました環境家計簿への取り組みの推進に努めるほか、小学生を対象に来年度の実施を予定しているこどもの目から見た暮らしのエコチェックの準備を進めているところであります。 次に、グリーンツーリズムの取り組みについてお答えいたします。当市の取り組みの現状でありますが、休暇等を利用して農村での生活や農作業を実際に体験する滞在型のグリーンツーリズムの取り組み事例はございませんが、消費者との交流では農作業体験、市民農園、産直などが行われておりますし、交流施設としては農村体験実習館を設置しているところであります。 滞在型のグリーンツーリズムは、受け入れ側の意識が重要な要素でありますので、農家民宿や直売の企業化リーダー養成講座、この講座への派遣、キノコとり名人、郷土料理の達人など、一芸に秀でた技能を持つ方々を体験インストラクターとして推薦するなど、新しいアグリビジネスを目指す担い手の育成を図っております。 都市と農村の交流は、農業、農村に対する理解を深め、農村のにぎわいなど、地域活性化の有効な手段として位置づけられておりますので、グリーンツーリズムを含め、どのような形態の交流事業が北上市によいのか、全国の事例等を研究しながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。 その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋一夫君) 生活環境部長。     (生活環境部長 佐々木紀夫君 登壇)
    生活環境部長(佐々木紀夫君) 私からは、ゼロエミッション社会構築への取り組みの現状と各リサイクル法への取り組みの状況について申し上げます。 ゼロエミッション社会構築への取り組み及び各リサイクル法への取り組みにつきましては、主として廃棄物の減量や資源化を目指してごみの分別収集や集団資源回収の推進、生ごみのコンポスト化などに取り組んできており、その結果年々資源化されるごみの量が増加し、これに伴って焼却されるごみの量も平成9年度と10年度は前年度対比で減少の傾向が見られましたが、その後同じ分別方法で推移したことや自家焼却の自粛、企業の進出や人口増などにより、平成11年度から再び増加の傾向にあります。このため当面の取り組みとしては今年度から電動生ごみ処理機の購入費補助や事業所の食堂などから排出する生ごみのコンポスト化への補助を実施するほか、市長から申し上げましたその他のプラスチック類の分別収集の実施について準備を進めております。 また、本年3月にISO14001の認証登録を受けた市役所の事業所としての環境マネジメントシステムへの取り組みにより、用紙類の再利用やごみの分別、減量化、グリーン購入、省エネの実践などに努めているところであります。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 2番伊藤利行君。 ◆2番(伊藤利行君) 2点ほどお聞きしたいと思いますけれども、まず最初に市長の公約の達成度、評価につきましては、市民の皆様が評価してくださるということで、これはごもっともな話ですが、市民の皆様方はそれなりに考えているところいっぱいあると思うのですが、見てきたところいっぱいあると思うのですが、市長の自分としてはよくやったとか、いやこれはちょっと思ったよりもできなかったとか、いろいろ市役所職員との考え方の違いがあるとか、いろいろ感想も含めてあるのだろうと思います。そういった生の声をお聞かせ願えれば、なるほど市長も苦労しているんだなあというようなこともわかっていただけると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それから、グリーンツーリズムの取り組みにつきましてちょっとお伺いしたいと思いますが、御承知のとおり自然資源なり農村環境資源が非常に豊富な地帯だと思うのです。特に温泉などにつきましても立派な温泉が数多くありますのですが、いささか残念ながら宿泊施設の方がどうも整っておらないのが状況なわけです。したがって、こう見てまいりますと、どうしても北上市は展勝地を中心とし、あるいは夏油温泉なども含めながら、観光地としては結構立ち寄ってくださる都市住民もあるようでございますが、どうもやっぱり花巻温泉とか、盛岡の方の宿泊施設にとられてしまうというようなことがありまして、直接グリーンツーリズムとも関連ならないと思いますけれども、いずれ滞在宿泊者が少ないというのが実態なわけでございますから、何とかそこら辺の資源を生かしまして、ぜひこの際積極的にグリーンツーリズムに取り組んでいってはどうかなと思います。というのは、単に宿泊観光客をふやすというのみならず、単に米とか農産物を生産して販売ルートで大量売却をするというルートばかりでは、どうもやはり日本農業の消費生活あるいは日本農業の発展にも限界、限りが来ているなと感じるからであります。というのは、やはり北上地方あるいは岩手県地方の特産品、農産物は、やはりこの地元に来てもらって、どういった環境で生産され、しかも地元で消費するものがいかにおいしいものか、しかもこの地方ではどういったものがとれるのかと、生産されるのかといったものをつぶさに理解してもらうのは早道だというふうに私考えているからでありまして、ぜひ今までのような流通形態を見直してもらいまして、今度は都市住民と交流するということから、ぜひその都市住民をこちらの方へ呼んで体験して、滞在型宿泊をしてもらうということの対応をぜひ真剣に考えていただきたいなというふうに思っているからでありますから、何とか英知といいますか、知恵を絞って、必ずしもホテルに泊まるというのばかりでなくていいと思います。民宿でも結構でありましょうし、農家の民宿を徹底してもいいでしょうし、何とかそういった滞在型グリーンツーリズムの定着化を図っていく方策がないものか、ぜひ踏み込んだお考えをお示し願えればなというふうに思っているところでございます。この2点よろしくお願いいたしたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 再質問にお答えをいたします。 どうも自分としての評価というのはやりにくいものでありますから、これは皆さんに御評価いただいて、不足のところは御指摘をいただくことによって、こんなところ自分が努力不足だったんだなというふうに思うことにいたしております。そんな意味からも、一生懸命やったものが一生懸命なのが、一所の一所懸命なのか、自分ではよくわからないところもあります。これからも努力を惜しまないで頑張っていきたいというふうに思っておりますし、この2年間職員と一緒に活動していたことを振り返ってみますと、目線を市民にということで盛んにやりとりをしてまいりました。一般市民として思っていたときよりも、市職員と一生懸命交流することによって市の考え、職員としての考え方がわかりましたし、それから私のさまざまなチャレンジを真摯に受けとめて、市政の遂行のために一生懸命頑張る姿をこの2年間拝見してまいりました。お互いに若干の意見の違いは生い立ちからそれは当然あるわけでございますけれども、それを盛んにディスカッションすることによってよき方向に進展しているというふうに私は理解しております。 先般も申し上げました、やはり目線を十分に大事にしながらも、本当のニーズがどこにあるかということをキャッチしていかなければいけない。そのためには政策能力を十分つけるようお互いに職員も幹部も努力をしていかなければいけないということの繰り返しで進めております。そんな意味から、赤点はとっていないとは思うのですけれども、そんなところで上半期の印象を終わらせていただきたいと思います。 それから、グリーンツーリズムのことでございますけれども、確かに農村地域のあり方について盛んに提言がございます。御指摘のように受け入れ態勢側の環境のネックということが必ずついて回りまして、難しい問題もあります。農集排の整備だとか、公共下水道の整備促進、こういうものが将来的にグリーンツーリズムを少しずつ環境の整備をするということでお手伝いになると思っておりますが、今取り組んでおりますのは農業そのものも一つですが、当地は自然環境や温泉が恵まれているということも御指摘にありましたように、例えば夏油高原の散策路を整備するとか、登山のルートを整備するとか、ブナ林を有効に使った自然を楽しむ会をやっていくとかということを盛んに進めております。県の振興局の方も熱心に取り組んでいただいております。こういうことから、郊外の温泉あるいは農村のところへのつなぎ込みをしていけば、少しずつ効果が出てくるのかなというふうに思っておりますので、それを今年度から一生懸命取り組んでまいりたいというふうに思っております。 それから、都会との交流ですが、もちろん人的な交流があることが大変望ましいと思っていますが、農産物、特産物の交流のあり方についても、ぜひ進めてまいりたいし、御支援をしてまいりたいと。そういうものの中から人の交流につながってくれば大変うれしいことになるなというふうに思っていますので、その観点からも取り組んでまいりたいと思っております。 ○議長(高橋一夫君) 2番伊藤利行君の質問を終結いたします。 -------------------------------------- ○議長(高橋一夫君) 12番千葉孝雄君。     (12番 千葉孝雄君 登壇) ◆12番(千葉孝雄君) 通告に従いまして、3項目にわたって質問をいたします。 まず、第1項目として総合型地域スポーツクラブの育成事業について質問をいたします。総合型地域スポーツクラブの育成については、平成12年9月、文部科学省のスポーツ振興基本計画の生涯スポーツ社会の実現に向けた地域におけるスポーツ環境の整備、充実の方策の一環として打ち出されているところであります。 このスポーツクラブは、地域住民が主体的に、自立的に運営するクラブの形態で、身近な生活圏である中学校区程度の地域において、学校体育施設や公共スポーツ施設を拠点としながら、地域の実情に応じ、民間スポーツ施設も活用した地域住民のだれもが気軽に参加できるクラブとして、完全週5日制時代における地域の子供たちのスポーツ活動の受け皿の整備にもつながり、さらに地域の連帯意識の高揚、世代間交流地域社会の活性化の再生にも寄与するものと位置づけられております。 国の到達目標として、地域スポーツクラブは平成22年までに全国の各市町村に少なくても1つは育成したい、その育成母体となる広域スポーツセンターは早期に立ち上げたいとしているところであります。このような国の施策の動きがある中、次の3点について質問いたします。 まず、第1点目としてこの総合地域スポーツクラブ育成事業に対し、市当局はどのような認識と評価をしているかについてお尋ねをしたいと思います。また、取り組みの時期ですが、さきに発表された北上教育振興基本計画では、後期となる18年から22年となっております。岩手県においては、この地域スポーツクラブを12年から17年に各振興局管内に1カ所は設立したいとの計画が打ち出されており、北上市においても県の計画にタイアップする前期の13年から17年の間に事業を見直しすることができないかお尋ねをいたします。 2点目として、総合型地域スポーツクラブの育成の前段として、現在北上市で活躍している民間のスポーツ団体、スポーツ少年団、小中高のスポーツ部の設置状況、民間スポーツ団体の活動状況、小中学校生徒の入部の状況はどのようになっているかもお尋ねしたいと思います。 3点目として、クラブの設置や活発な活動をするにはすぐれた指導者がいることが必須の条件と思われます。民間、学校での指導体制はどのようになっているかお尋ねしたいと思います。また、民間クラブ、スポーツ少年団等への財政的な支援はどのようになっているかもあわせてお伺いいたします。 第2項目めとして、市立公園国見山の整備における諸課題についてお伺いいたします。これに関連いたしまして、先ほど久保議員からも質問がございましたので、余り重複しないように質問をしたいと思います。 国見山は、展勝地公園の中に包含された一帯の自然環境保全地域とされ、昭和51年11月から旧北上市が総合公園として指定している地帯であります。展勝地、国見山一帯は、平泉藤原時代に先立つ250年前、北上盆地に栄えた仏教文化の中心となった地帯であり、展勝地は大正10年展勝地育ての親、沢藤幸治氏によって開園され、市民に親しまれながら歴史を重ね、過日市民を挙げ開園80周年記念の行事がとり行われたところであります。 展勝地、国見山の開発については、平成2年3月、ふるさと創生事業の一つとして市民の提言をもとに基本構想策定委員会の助言で、北上市展勝地国見山開発整備基本構想が策定され、今後の開発整備の指針が示されております。このたびの80周年を大きな節目として、第2展勝地計画のもと、第2桜並木計画が取り組まれようとしておるところでございます。 以下、国見山の整備計画に絡み、何点か質問をいたします。 まず、第1点として展勝地第2桜並木基本計画と、展勝地国見山基本計画との整合性についてお伺いいたします。第2桜並木は、建設省、現在の国土交通省の展勝地水辺プラザ事業の指定を受け、事業が進められるわけですが、展勝地国見山基本構想で設定されております5つのゾーンパーク計画とのどのような事業の波及効果と整合性をとっていくか、例えば第2桜並木計画とあわせて国見山周辺の桜の若返りを兼ねた植栽計画を加えることができないかもあわせてお伺いいたします。 第2点として、国見山廃寺史跡の国指定の見通しについてお伺いいたします。国見山廃寺史跡は、昭和44年岩手県の指定史跡として県指定として将来国指定に向けた発掘調査が進められているところでございます。今回作成された教育振興基本計画には、平成16年、17年に国指定を目指したいとなっておりますが、現在までの調査の状況、国指定の見通しについて改めてお伺いをするものであります。 第3点目として、国見山の環境整備についてお伺いいたします。初めに、表参道、裏参道、そして遊歩道の整備についてお伺いいたします。基本構想の策定の中、観光の未来像の提言の中には国見山の参道を浄財によって5,000段の階段をつくろうという構想が寄せられておるところですが、当面の整備として参道に擬木等により階段を作成し、上りやすくするよう、特にも裏参道の整備には必要が急務だと感じておるところでございます。遊歩道等の整備につきましては、草刈り等の時期を早め、回数をふやしてはどうでしょうか。 次に、防護さくの設置についてお伺いいたします。頂上の平和観音像の付近は、昨年眺望が開けるようにと周囲の雑木を伐採したところですが、風当たり等が強くなり、突風等による転落が発生したら大変なことと思われます。殊にも保育園の子供たちも頂上に参拝することがございますが、フェンス等の防護さくの設置をすべきと思われますが、いかがでしょうか。 次に、展勝地から国見山に至るアクセス道路岩脇線の整備についてお伺いいたします。基本構想におきましても、車道の整備が重要性に取り上げられてところでございます。現在の参道は遊歩道を兼ねた道路として整備されたところですが、車優先の今時点ではそれに対応した整備が必要と思われます。幅員も4メートルと狭く、車のすれ違いができない状態でございます。また、極楽寺入り口付近の急勾配道路は、夏場でも大変な急勾配であり、特にも冬期間は通行どめとなり、元朝参り等々に訪れる方々に大変な不便をかけているところでございます。また、道路には街灯が1カ所もなく、防犯上にも大変心配されておるところでございます。 以上、何点か改善する点を申し上げましたが、市民から広く安心して、親しめる総合公園としての環境整備について御所見を伺うところでございます。 4点目として、国見山の植物の植生の状況と保護対策についてお伺いいたします。国見山には、古くから言い伝えられた植物の七不思議があると言い伝えられております。国見山特有の植物がどこにどのように植生しているか、既に調査されていると思われますので、その内容についてお伺いいたします。また、貴重な植物の保護対策はどのようになっているか、あわせてお伺いをするものでございます。 次に、3項目めとして中国三門峡市友好都市交流記念のアンズの栽培状況について質問をいたします。三門峡市との交流に至る経過については、既に御案内のところでございますので割愛をいたしますが、1985年5月25日、旧北上市長斎藤五郎氏が現地で友好都市の議定書に調印、締結以来、15年余も過ぎ、昨年10月、市長、議長を初めとする公式訪問団が三門峡市に赴き、友好都市締結15周年記念式典を挙げたところでございます。交流のあかしとして、平成2年、3年に北上市がリンゴの苗木500本が贈られ、平成6年には三門峡市からアンズの苗がお返しとして寄贈されておるところでございます。その苗は、550本に及ぶ苗でございまして、以下アンズの植栽について3点にわたり質問をいたします。 まず、第1点として三門峡市交流記念としてのアンズの植栽をどのように位置づけし、評価しているかについてお尋ねをいたします。リンゴ、アンズの交流植栽は、両市の大地に根差した末永い交流に思いをはせて実現したものと思われます。アンズの栽培の成功なくして真の友好があり得ないものと思われます。このことについて市長の御所見を伺うものであります。 第2点目として、栽培管理の状況についてお伺いいたします。気候風土の異なる地域からの苗木が北上の地に適応できるのか、十分な結果が望めるのか心配されているところでありました。植栽をしてから既に7年も経過しているところですので、栽培方法に一応の見通しが立てられたものと思われます。栽培管理の状況、栽培上の当面の課題についてお知らせをお願いします。 3点目として、今後の取り組みについてお伺いいたします。私たちの子供のころは、庭先にアンズやスモモ、それからグミなど、子供たちが喜ぶ成木と申しますか、果樹が各家庭の庭先に植えられていたものでした。今回贈られましたアンズの苗を接ぎ木等で増殖し、希望者に配布し、市内各地でアンズの花を眺め、アンズの実を楽しむことができるとしたら、三門峡市の思いが広く市民に伝わり、交流植栽がより一層意義あるものとなるのではないでしょうか。また、生食用のほかに加工して北上市の特産になるような取り組みができないものか、あわせてお伺いをいたします。 以上、3項目御質問をいたしましたので、前向きの御答弁を御期待申し上げまして、私の質問を終わります。 ○議長(高橋一夫君) 休憩します。          午後0時02分 休憩 --------------------------------------          午後1時00分 再開 ○議長(高橋一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 12番千葉孝雄君の質問に対する答弁を求めます。市長。     (市長 伊藤 彬君 登壇) ◎市長(伊藤彬君) 千葉孝雄議員の御質問にお答え申し上げます。 最初に、私の方からは国見山植物の植生状況と保護対策についてであります。植生の状況につきましては、昭和37年に市教育委員会において調査しておりますが、その時点では大陸からの帰化植物を含むおよそ550種の植物が確認されており、中でも注目すべき植物としてメノマンネングサ、ミヤマラッキョウ、コムラサキ、イチハツ、シラキなどが上げられております。その後市としての調査は実施しておりませんが、昭和60年市立博物館が国見山自然観察会の協力により、一般普及書として取りまとめた「国見山とその周辺の植物」でも、その植生について紹介されております。 また、国見山の岩石地植生とメノマンネングサは、環境省から特定植物群落として指定されており、昭和63年に発表された追跡調査の結果では、その植生に著しい変化はないと報告されております。 これらの貴重な植生の保護について、これまで具体的な保護策はとられてきておりませんが、近く策定される環境基本計画でも貴重な生態系の保存に取り組むこととしておりますので、関係機関との連携による実態調査や保護対策、愛護意識の高揚などに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、三門峡市の交流記念としてのアンズの植栽の位置づけと評価について申し上げます。三門峡市と本市は昭和60年に友好都市を締結し、以来これまで両市間において心の触れ合いを大切にした交流を続け、相互の信頼関係を確立するとともに、農業や教育、文化等の各分野において数多くの成果を上げ、昨年友好都市提携15周年を迎えたところであります。 御質問のありましたアンズにつきましては、平成4年に張応祥三門峡市長を団長とする友好訪問団が北上市来訪の際にアンズの苗木を贈呈したいとの提案がなされ、以来平成5年から平成9年までの間550本の苗木を受け入れることに至ったものであります。 また、北上市からは友好都市提携5周年を記念して、三門峡市に対して平成2年、3年の2カ年にわたり500本のリンゴの苗木を贈呈しており、両市の特産品であるリンゴとアンズの相互贈呈は友好交流の象徴と位置づけをしております。 この苗木の相互贈呈を契機とした両市の交流は、友好訪問団の相互訪問などにより友好関係を密にしているところであり、アンズとリンゴが取り持つ縁で友好のきずなが一層深まっているものと評価をしており、今後も両市がともども発展するよう努めてまいりたいと考えております。 その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋一夫君) 建設部長。     (建設部長 佐藤 毅君 登壇) ◎建設部長(佐藤毅君) 私からは、市立公園国見山整備における諸課題について申し上げます。 最初に、展勝地第2桜並木計画と展勝地国見山整備基本構想との整合性について申し上げます。展勝地国見山開発整備基本構想には、みちのく民俗村ゾーン、国見山極楽寺ゾーン、子どもの森ゾーン、展勝地リバーサイドゾーン、北上川親水ゾーンと、5つのゾーンが計画されており、その1つである展勝地リバーサイドゾーンは既存のレストハウス、桜並木やレクリエーション、教育文化に対応できる施設を配置し、多くの人々の出会い、憩いの場として位置づけられており、この中で第2桜並木の整備が計画されております。平成4年度に策定した展勝地第2桜並木基本計画は、上位計画である展勝地国見山整備基本構想と整合を図って策定したものでございます。他の4つのゾーンについても、既存の施設の活用を図りながら、基本構想をもとに整備計画の立案に向けて検討してまいりたいと考えております。 また、第2桜並木計画と連動して、国見山一帯に桜の植栽計画を立案できないかについてでありますが、展勝地公園開園80周年記念事業の一つとして、展勝地国見山植生現況調査を実施することにしておりますので、これらの調査結果をもとに植栽計画を検討してまいりたいと考えております。 次に、国見山の環境整備について申し上げます。最初に、表参道、裏参道、遊歩道の整備についてでありますが、これについては今後検討してまいりたいと考えております。 また、平和観音像付近の防護さくの設置についてでありますが、危険な箇所につきましては速急に改修整備を検討してまいりたいと考えております。 次に、市道岩脇線の整備についてでございますが、拡幅につきましては山際の岩盤、谷側の急な落ち込みによる工法の困難さや、さらには既に植栽されております桜の木の移植等の課題がありますし、現道には退避所が4カ所設置されておりますことから、普通車の通行は特に問題がないと考えておりますので、現在の幅員で十分と考えております。 なお、極楽寺前の急勾配の改良につきましては、線形を谷側に大きく変更しなければならないため、事業費も相当要することから、改良は難しいというふうに考えております。 また、街路灯の設置につきましては、電線が配線され、電力柱等があることを条件として設置しておりますので、現状では設置は困難だというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 農林部長。     (農林部長 小原勝利君 登壇) ◎農林部長(小原勝利君) 私からは、アンズの栽培管理状況について申し上げます。 現在アンズの植栽地は樺山遺跡公園内と口内地区の2カ所であり、その肥培管理は樺山遺跡公園内は公園管理にあわせてお願いし、口内地区については口内アンズ生産組合に肥培管理を委託いたしております。 樺山遺跡公園内のアンズにつきましては、成木となり2年ほど前から実をつけておりますが、公園内でもあることから市民に開放するアンズ園といたしたいと考えております。また、口内地区のアンズにつきましては、ことし一部に開花が見られましたが、収穫できるまでにはまだ二、三年かかる見通しであります。アンズの肥培管理は、一般的に梅、リンゴなどより手数がかかると言われておりますし、成木となる前に実をつけ過ぎると樹勢が弱くなり、以後病気にかかりやすいとも言われております。アンズが成木となるまでの間は、病害虫防除、下草刈り、さらにはネズミ、ウサギなどの食害対策が重要と思っております。 次に、今後の取り組みについてでありますが、苗木を増殖し、希望者に分配できないかとのことにつきましては、増殖に当たっては県種苗センターから情報提供をいただくことになりますが、種苗センターにおいては現在アンズの苗木生産をしていないことから、技術面等の問題もあり、現在のところ苗木増殖の考え方は持っておりません。 次に、北上の特産にできないかとのことにつきましては、アンズの用途は丸アンズ、生食になるわけでありますが、シロップ漬け、果実酒等が考えられますが、口内地区のアンズの収穫に合わせ、加工の工夫を試みて特産化の可能性について判断してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。     (教育長 菊池憲一君 登壇) ◎教育長(菊池憲一君) 私からは、総合型地域スポーツクラブ育成事業の取り組みについてお答えいたします。 初めに、地域スポーツクラブの育成事業に対する評価と取り組み時期についてでありますが、総合型地域スポーツクラブはそれぞれの体力や年齢、目標に応じていつでもどこでも日常的にスポーツに親しむため、地域の人たち一人一人の力によってつくり上げるクラブであります。 文部科学省では、週1回の成人スポーツ実施率50%を目指すことで、平成22年度までに全国の各市町村に1クラブの設置を目標として推進しております。 市としましては、生涯スポーツ社会の構築を図るためには当クラブの設置が必要と考え、教育振興基本計画に登載しております。 設置の時期につきましては、関係機関やスポーツ団体との連携のもとに、実施希望地区や国の補助導入の可能性を探りながら進めてまいりたいと考えております。 次に、市内のスポーツ団体の活動についてですが、市体育協会加盟競技団体は33団体、会員数は6,471名で、その活動内容は競技大会の開催、大会の招致、指導者講習会、スポーツ教室の開催等を行っております。 スポーツ少年団は、団数が88団、団員数が2,462名で、講習会、交流大会を開催し、スポーツを通じて青少年の健全育成を図っております。 小中学校のスポーツ部の設置状況ですが、中学校ではすべての学校に運動部が設置されております。部の数は、学校規模により6から12となっており、運動部への入部状況は88.5%となっております。また、小学校におきましては、必修クラブの時間が設定されており、その必修クラブの中で対応しております。 次に、スポーツ団体学校スポーツ部の指導体制についてでありますが、民間としては体育協会、協議団体、企業クラブ等に指導者がおり、スポーツインストラクター、体育指導員、スポーツ指導員及び各競技団体の指導者等が指導に当たっております。 学校スポーツの指導体制については、中学校の部活動では85の部のうち43の部において66人の外部指導者を導入しております。小学校におきましては、各学校の先生が指導者となって活動を進めておりますが、陸上競技大会や水泳大会に向けた取り組みでは、外部の指導者を要請して取り組んでいる状況にあります。 また、財政支援についてですが、これについては競技団体に168万7,000円、地区の体育協会に71万円、スポーツ少年団に90万円となっております。 次に、国見山廃寺跡の国指定の見通しについてお答えします。昭和38年度から5カ年にわたる国見山廃寺跡発掘調査の成果に基づき、昭和54年度に国指定申請を行いましたが、9世紀中ごろに栄えた定額寺を裏づける確定的な資料が不足したため保留となりました。 そこで、この資料的な裏づけを得るため、昭和62年度から本格的な発掘調査を再開し、継続して調査中であります。平成10年度には、文化庁の指導を得て、学識経験者による国見山廃寺跡調査指導委員会を設置するとともに、発掘調査計画の見直しを行い、新たに7カ所の調査地点を追加しました。現在平成15年度の調査終了を目標として、遺跡の分布範囲を確認するための発掘調査を実施しております。 これまでの調査の結果、当初発見されたものより古い年代の礎石建物や堀立柱建物が見つかり、また大量のかわらが出土するなど、国見山廃寺跡は平安時代の大規模な山岳寺院跡であったことが判明しつつあります。 発掘調査終了後は、発掘調査成果をもとに、文化庁及び岩手県教育委員会の指導を得ながら、国指定に向け申請手続を進めてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(高橋一夫君) 12番千葉孝雄君。 ◆12番(千葉孝雄君) 御答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきます。 まず、最初に市長から答弁いただきましたが、アンズの栽培の関係の位置づけでございましたが、私も現場に行って見てまいりました。担当している方々に聞きますと、なかなか結果がよくないというのが実態のようでございます。このことにつきましては、やはり気候風土が違うのかなと思っておりますが、やはり近くにも農業センター等々ございますので、適切な相談を得ながらやった方がいいのではないかなと、こう思っているわけでございます。 この栽培が7年もたってまだ栽培の確立ができていない、栽培暦等々がまだできていないということは、やはり三門峡市でもどうなっているのかなというふうな心配しているのではないかなと、こう思うわけでございます。この取り組みをもっと本腰を入れた栽培にしてほしいものだなと、こう思いますけれども、その点についてもう一度御答弁をいただきたいと思います。 それから、国見山の保護対策でございますけれども、今のところはないということですが、私は貴重なさまざまな植物があるということですので、これはちょっと私は勉強してはおりませんけれども、その種なり株を特定の人にお願いをして増殖をして、また山に戻すという、そういう方法もあるのではないかなと。とられないようにという、監視するだけではなくて、山にまた戻してやるという格好で、高さが違うので増殖できないのかちょっとわかりませんけれども、里で繁殖をさせて山に戻してやるという方法も一つの保護であろうと、こんなふうにも考えますが、その点はどうでしょうか。 それから、環境整備につきまして御答弁いただきました。参道、それから裏参道、遊歩道も一言検討するということだけで答弁が終わっておりますけれども、どのような検討をするのか具体的にもう少し答弁をいただきたい。それから、整備する時期、そのめど、何年後なのかなという率直な、すぐにでも整備してほしいというのが私の願いでございますので、来年、ことしからというような具体的なめどをお示しをいただきたいと思います。 それから、道路の関係ですが、一番国見山から展勝地のルートとしては近いルート、それから現在は樺山、聖塚、そして国見山というような史跡めぐりコースというような位置づけもあるわけでございますので、乗用車が通れるから心配ないというふうな答弁でしたが、やはり現在はマイクロバス等々で見える方々がたくさんあります。そのルートが狭いということで、遠回りしてまた戻っていくというのが実態なわけでございます。何とか退避所を多く設けながらも、今の倍以上の退避所を設けながら、拡幅についてさまざまな理由があるようですけれども、取り組んでいただきたいと思います。 それから、あわせまして急勾配の改良ですが、これは前々から私も何回か質問している点でございますけれども、夏場は何とか登り切れるわけですが、冬場は通行どめということで、3月までの通行どめになっておりますけれども、この点については私はロードヒーティングなりさまざまな方法で市内でも坂道の対策がとられているということですので、そのロードヒーティング方式が取り入れられないのか、その辺をまず聞きたいと、こう思うところでございます。 それから、スポーツクラブの関係ですが、17年から22年の後期にやりたいというふうに振興計画ではございますけれども、このスポーツクラブの推進には広域スポーツセンターが推進母体というふうに聞いておりますので、県等々で取り組みの状況はどうなっているのかわかりませんけれども、17年前に何とか取り組みをしてほしいと、こう思うものですが、もうちょっと状況がそろえばすぐ取りかかるのだということになるのか、その辺を確認したいと思いますので、答弁いただきたいと思います。 それから、各学校のクラブの状況ですが、すべての学校にスポーツクラブあるという答弁いただきましたけれども、確認は十分しておりませんけれども、東陵中では柔道部がないというふうに聞いておるところでございます。スポーツ少年団で柔道なり剣道やっても、中学校に行けばそういう部がないということで、今までさまざまな面で練習を積んだものが中学校で生かせないということも聞いておりますが、その辺の実態はどうなっているのか、ひとつお知らせをいただきたいと思います。 それから、支援策ですが、88団体に90万と、スポーツ少年団ですが、1クラブ1万1,000円ぐらいというふうに計算されるわけですが、これは事務費なのか、どういうふうな使途に1万円を出しているのか、出すとするなればもう少し実態に合った支援をするべきではないのかなと、こう思うのですが、その辺についてもひとつお願いしたいと思います。 それから、3項目めのアンズにつきましては、その取り組みには申し上げましたので、よろしくお願いしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 千葉議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。 国見山の植物については、私もちょっと専門外でありますから、山野草、特別な植物の増殖については大変難しい面もあるようです。しかし、せっかくの機会ですから専門家と研究を重ねてみたいと思っております。それ以外は担当部長から答弁をさせます。 ○議長(高橋一夫君) 農林部長。 ◎農林部長(小原勝利君) それでは、私の方からアンズの栽培上の管理についてお答えをしたいというふうに思います。 まず、アンズの栽培管理のノウハウを私どもほとんど未熟であったという部分をまず反省をしておるところであります。それから、肥料が全然合わなかったと、こういうことも現在判明しておるところであります。あそこの場所はリンゴ園なわけでありまして、リンゴの肥料を使っておったわけでありますが、それは全然合わなかったと。現在桑用の肥料を施肥しておるわけでありますが、それがきいておるのか、だんだん生育がよくなったと、こういう状況なようであります。 それから、口内地区の土壌が重粘土質ということで、これは全くアンズには合わない土壌になっていると、こういうこともごく最近判明したということであります。さらには、成木になるまでは七、八年かかると言われておりますので、樹勢をよくするためには先ほどもお答えしたわけでありますけれども、一、二年は花を摘花しなければならないと、こういう栽培上の問題が浮き彫りになってきておるわけでありますから、この部分につきましては農業研修センターの果樹専門等の担当者と今後いろいろ協議を進めながら、生産組合と協議をしながら管理をしてまいりたいと、このように考えておるところであります。 以上であります。 ○議長(高橋一夫君) 建設部長。 ◎建設部長(佐藤毅君) 私からは、3点についてお答えを申し上げます。 参道の整備の関係でございますが、これは実態を十分に調査をしながら、工法、整備時期、それら等について検討してまいりたいと、そういう意味でございます。 それから、道路の岩脇線の拡幅の関係でございますが、先ほどお答え申し上げましたとおり、山際、岩盤、片方は谷間ということで、拡幅というのは非常に難しい面がありますが、先ほど千葉議員がおっしゃられたように、退避所等の設置等について今後検討してまいりたいというふうに思います。 それから、急勾配の関係でございますが、ロードヒーティングの計画は持てないのかということでございますが、これもロードヒーティングは交通量等を勘案しながら、年次計画で進めておりますけれども、この件については将来の課題というふうにさせていただきたいというふうに思います。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。 ◎教育長(菊池憲一君) 中学校の部活動の実態の中での運動部活動の状況についての御質問にお答えをいたします。 先ほど答弁の中で申し上げましたのは、すべての学校に運動部があるという意味でございまして、全競技種目の部があるという意味ではございませんので、その点を御理解いただきたいと思います。 それから、小学校のときにスポーツ少年団でやってきた協議が中学校に行ってからそのクラブがないのでできない状況があるがどうかというふうなことについてでございますが、東陵中学校の柔道部の例を挙げられて御質問がございましたけれども、そういうことは実際にございます。ですが、実態は中学校でそういった小学校でのスポ少の部を設定できないという状況もございますので、したがって子供たちはその学校にある他の部に入ると、入っているというのが実情でございます。ただ、少子化の時代でございますので対外試合等ほかの学校とチームの人数がそろわないために合同して練習をしたり、対外試合に出るとか、そういうふうな方向が進んでおりますので、将来的には他の学校と一緒の活動というふうなことも考えられていくのかなと、そんなふうに思っております。 次の広域スポーツセンターの県の取り組み状況と、それから競技団体の財政収入については次長の方から答弁をさせていただきます。 ○議長(高橋一夫君) 教育次長。 ◎教育次長(石川洋一君) では、最初に広域スポーツセンターに関してでございますが、これは市町村県単位に県が設けるという形で、実際の地域型総合スポーツクラブの育成を、あるいは定着、それを支援するというものでございます。それで、これが急がれた場合には北上では18年度の後期ではなく、前にできないかというお話でございますが、これについてはやはり拠点となるスポーツ施設がどこにするのかとか、あるいはやる場所、スポーツクラブを設けるところをどういう単位にするかと、中学校単位には実際なっておりますが、いわゆる人口規模、あるいは面積等いろいろありまして、そういうことも含めながら決めることになりますので、それらを見ながらいずれ対応してまいりたいというふうに考えております。 それから、もう一点の88のスポーツ少年団に対して90万円は安いじゃないかということでございますが、これにつきましては確かに使い道についてはほとんどは事務費でございますが、このスポーツ少年団活動につきましてはそれぞれの入っている子供さんの親御さんたちの会費という形で進めさせていただいております。そういう状況でございます。 ○議長(高橋一夫君) 千葉孝雄君。 ◆12番(千葉孝雄君) 再々質問させていただきます。 環境整備の関係で再度質問しますが、先ほど急勾配のロードヒーティングは交通量を見ながらというふうに答弁いただきましたけれども、交通量がないからやらないということなのか、私は今度の展勝地国見山整備計画の一環の中で道路整備を位置づけてほしいものだと、こう思っているわけでございます。そのことがこの基本構想を生かす一つの手だてとなると、こう思うわけでございます。人が、交通量が少ないから整備しないということでは、かえってますます交通量がなくなるということでございますので、冬時も元朝参り等々来ますので、何とか交通の路線を確保をしてほしいと、こう思うのでございます。ヒーティングの交通量はどの程度あればやるのかという位置づけはわかりませんけれども、お示しくだされば幸いでございます。 それから、先ほど再質問でちょっと落としましたが、街灯の関係でございます。電柱がないからだめだというふうな答弁でしたが、街灯単独ではできないのかということです。例えば国見山の鳥居の前までは何とか欲しいものだなという地元の声もございますし、元朝参り等々ではやはり街灯があれば、新年の祝いに相当したにぎやかさを感じるわけでございますけれども、街灯設置を単独でできないということがどこに決まっているのか、街灯だけでも私は必要であれば引けるものではないのかなと、こう思うのですけれども、その2点を建設部長にお聞きしたいと思います。 それから、三門峡の絡みですが、これからやるということで期待をするところですが、直接関係ないわけですが、例えば私たちも三門峡市さんの方に500本のリンゴをやったということで、どうなっているんだろうなというふうな思いがあるわけです。その思いがやはり三門峡でも北上のアンズはどうなっているんだろうなというような思いが同じではなかろうかと思うのですが、リンゴの状況をもしわかっておりますならばお聞きをしたいと、こう思います。 3点です。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 三門峡のリンゴは順調に生育しているというふうに御報告をしておきたいと思います。 それから、ロードヒーティングのことですが、市内にロードヒーティングの要望箇所が多々あります。したがって、はっきり申し上げますが、優先順位としてかなり遅い方にあるというふうにお答えをさせていただきます。 ○議長(高橋一夫君) 建設部長。 ◎建設部長(佐藤毅君) 街路灯の関係でございますが、これも市内各地に街路灯の要望が多くございます。そういうことで、防犯を兼ねての街路灯になるわけでございますが、電線の配線になっていないところまで整備するというのは、現状ではかなり困難でございますので、その辺を御理解をいただければと思っております。 ○議長(高橋一夫君) 12番千葉孝雄君の質問を終結いたします。 休憩します。          午後1時38分 休憩 --------------------------------------          午後1時40分 再開 ○議長(高橋一夫君) 再開します。 10番福盛田 馨君。     (10番 福盛田 馨君 登壇) ◆10番(福盛田馨君) さきに通告をしておりました点につきまして、御質問させていただきます。 まず最初に、北上開発ビル管理株式会社、それに諏訪町商店街振興組合の支援策についてということです。ツインモールプラザがオープンして1年余りになりました。新聞報道等によりますと北上市への集客効果が随分あったというふうになっております。その反面、市内のその他の商店街の調査結果では、この間のやっぱり新聞報道で40%ぐらいの売り上げが減少したという、かなりショッキングな報道がなされております。こういう結果が出まして、言うなれば周辺商店街へのバランスのよいやっぱり支援が必要だろうと思われますが、特に北上開発ビル、あるいは諏訪町商店街等に、もう自助努力だけではもう何ともならないというふうな事態になっていると思われます。市長は、これをどのようにお考えになっているかお尋ねをしたいと、そう思います。 その次には、北上市の財政健全化ということについてお尋ねをいたします。これは、去年ですか、私ども新潟の長岡に行ったときのお話、あるいはこの間の小泉総理がお話しした例の戊辰戦争での焦土と化した長岡藩の大参事の学者小林虎三郎さんが言っておった言葉でございますが、国が興るもまちが栄えるもことごとく人にあるという言葉、本当にそのとおりだと思います。先ほどの私の言ったこととちょっと裏腹になることになりますが、借金が多くて行く行くまちも大変だなということになると思われますが、いずれ市民が市政に協力をしながら、倹約に努めて子孫に余り借金を残さないでやってもらいたいものと思いますが、これに対しまして市長はどのようにお考えになっておりますか、この辺をお尋ねしたいと思います。 その次、3番目ですが、交通安全ということです。これはいつもいつも聞いた、余りにも耳なれした言葉ですが、昔のように自分の足で歩いていた時代では交通の安全なんていうのはほとんど問題なかったわけですが、このごろはちょっと油断して歩いておりますと事故に遭うこともあるわけです。現代は交通戦争などと言われています。余りにも車両の事故が多過ぎます。この間も市でも3件ばかりそういうのがあったわけですが、いずれにしてもやはり思わぬことで大変御迷惑かけるということがありますから、十二分に気をつけなければならないということです。それで、交通安全条例をつくって市民をもう少し啓蒙すべきだというふうに思うのですが、市長の所見をお伺いしたいと思います。 4番目になりますが、これはどうも言いにくいようなところもありますが、県の喫煙率目標設定20%以下についてと、これはどうも先ほどの休憩時間もたくさんの方があそこに行ってたばこを吸っているわけですが、どうも私も昔はいっぱい吸いましたので、何かしゃべるのにぐあいが悪いのですが、いずれにしてもやはり本人が吸わなくてもあたりが吸ったので健康を損なうことがあるというふうに言われております。受動喫煙、受ける動きと書いておりますが、これでその煙が漂ってきて非常にのまない人ものんだことになるというふうなことなようですが、これに対しまして先ほども実は窓からちょっと見ましたら、たばこ組合の人たちが吸い殻を拾っておりました。たばこを吸う人はどうも公衆道徳もよくないと、市役所周辺でたばこ吸って、たばこの吸い殻投げていくと。それをたばこ屋さんは自分たちが売ったということで、ああいうふうに拾っていると思うのですが、いずれこれは余計なことですが、いずれにしても他人の迷惑を考えながら喫煙、これを国も、厚生労働省ですか、なるべく節煙をしろとかというふうになっているわけですが、北上市ではどのように対応するつもりでしょうか。市長さんもたばこ吸っていますから、余り言いにくいのですが、ひとつこれに対しても御返事をお願いしたいと、そう思います。 それから、5番目には1番目の問題と少し関連がありますが、北上開発ビルの現状についてお尋ねをしたいと。1つ目は、生涯学習センターの利用状況等についてお尋ねをしたいと思います。それから、2つ目は富士大学短期大学部の入居の今後の方向性についてと、これをお尋ねしたいと思います。 それから、6番目ですが、これは北上市の出資法人の経営状況についての調査の結果、多分調査したということに聞いておりましたので、その結果をお知らせを願えればと思います。その結果を踏まえながら、今後はどのようにしてそういったふうな三セク、出資法人を支援していくのか、それをお尋ねしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 市長。     (市長 伊藤 彬君 登壇) ◎市長(伊藤彬君) 福盛田馨議員の御質問にお答えをいたします。 最初に、北上開発ビル管理株式会社や諏訪町商店街振興組合に対する助成のことでございますが、当初予定された社会環境、経済環境が大きく変わりましたので、両者とも大変な苦しみの中で次なる策を練り上げているところであります。 私どもといたしましても、特に諏訪町商店街振興組合におきましてはさまざまな計画を練り上げて精査を進めているところであります。今の経済環境の中では、簡単に進めない状況の中でありますけれども、御提案の内容をよく協議をしながら関係機関とも相談をし、御支援をいただく中で取り組んでまいりたいと思っております。特に新しいまちづくりのための取り組みは長年の課題であります。しかし、経済環境が再三変わってきておることは容易ではない状態だというふうにも認識しておりますので、中身に詰めては相当吟味が必要な自体になっているというふうに認識をいたしております。 次に、中心商店街の市街地の活性化の調査についてであります。御指摘のように大変よかったところ、それから影響が出たところ、2面にわたる報告がございました。今回の調査も全国的に消費動向が低迷する中で、この調査の結果がツインモールプラザオープンの影響なのか、厳しい経済状況や郊外への大型店の出店ラッシュが相次ぎましたので、この影響なのかどうか、もう少し評価には時間がかかるというふうに思っております。しかし、交通量調査の結果や市営駐車場の利用状況、日曜、祝日のツインモールプラザのにぎわいなどを見ますと、集客力の面では中心商店街は以前と比較にならないほど活性化しているのは事実であります。一方で、調査対象の51%の店舗が郊外の大型店やツインモールプラザへの対応策を考えていなかったという回答をしており、ツインモールプラザの集客力を生かし切れなかったということも要因の一つと想像されております。また、少数ではあっても売り上げや客数がふえたと回答している店舗もあり、商店街あるいは経営者個々の自助努力により、売り上げや客数増につながっていくのではないかと考えられております。この環境の変化をチャンスととらえ、来街者の声に耳を傾けながら、ツインモールプラザと周辺商店街が連携し、迅速かつ積極的な取り組みを期待しております。各振興組合においては、計画を進めておられるところもありますので、要請に応じながら対応を進めてまいりたいと思っております。 次に、財政の健全化のための歳出カットあるいは合理化のことについてでありますが、北上市行政改革推進計画について、事務事業や組織機構の簡素合理化、定員の適正化、補助金の整理合理化、経常経費の節減合理化等に取り組んでいるところであります。後年度、後世代に極端に偏った財政負担を負わせないようにするため、中長期財政計画を立てて、健全財政を旨とした財政運営に当たっているところでありますが、今後とも経済情勢の変化には敏感に対応しつつ、毎年度見直しを図って一層努力をしてまいりたいと思います。 次に、交通安全でございますけれども、当市の交通安全対策につきましては、人命尊重の理念のもと、交通事故の撲滅を目指して市民交通安全思想の高揚に努め、正しい交通ルールとマナーの実践を通じて、安全で住みよい交通環境をつくるため、関係機関や団体及び地域住民と一体となった交通安全運動を推進しております。 交通安全条例の件でありますが、交通安全は環境や施設の整備も進めておりますが、一人一人が交通関係法令やマナーを守ることが最も重要であると考えております。したがって、当面引き続き関係機関、団体等との連携を緊密にしながら交通安全教育や広報活動の推進など、啓発活動による意識の高揚を重点に置いた運動に取り組んでまいりたいと思っております。その基本理念については、当市の交通安全都市宣言にも掲げておりますので、あえて条例制定まで進めなくていいものと考えております。 次に、北上開発ビル管理株式会社についてでありますが、富士大学短期大学部の入居の報がマスコミ等で報じられておりますが、このたび富士大学から北上開発ビルに同大学の短期大学部の設置について申し出がありました。学科が暫定的に福祉系と情報系の2学科と聞いております。学生数は、各学科1学年40人、短期大学部全体で160人となっております。大学側では、平成14年に大学設置審議会に対し設置申請を行い、平成15年4月の開校を予定していると伺っております。 なお、この設置計画によりますと北上開発ビル4階のスペースだけでは足りないと予想されます。したがって、隣接する北上ワシントンホテルの御協力をいただきながら、4階部分の利用も想定していかなければいけないと考えております。 また、今回の件は優秀な人材の確保、若者が集うことによるにぎわいの創出、家庭の経済的負担の軽減、地域におけるさまざまな効果が期待されることから、当市としましては設置に係る家賃や改装費用などの助成について検討してまいりたいと考えております。 次に、北上市の出資法人の経営状況についてでありますが、商業法人8社のうち専門的な調査を要する4社について調査分析を委託し、過般そのレポートが届けられました。現行の経営改善努力の継続により改善が期待される法人がある一方、抜本的な見直しが必要である法人があることから、調査報告書をもとに法人に対し、改善計画の指導を実施するところであります。 経営改善の内容については、外部の有識者等による研究会を早期に立ち上げ、その助言をいただきながら見直しを行い、行政としての役割を果たしてまいりたいと考えております。 なお、業務委託した経営状況調査の結果については、極めて近々のうちに議員各位に報告する機会を持たせていただきたいと考えております。 その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋一夫君) 保健福祉部長。     (保健福祉部長 菅崎 久君 登壇) ◎保健福祉部長(菅崎久君) 私からは、県の喫煙率目標設定についてお答えいたします。 岩手県の喫煙率目標設定20%以下については、過日発表がありましたが、たばこを吸わない者、すなわち非喫煙者80%と当初目標を変更されておるようであります。喫煙が健康に与える影響は大きく、その範囲は喫煙者のみならずたばこを吸わない周囲の人々、受動喫煙者にも及び、心血管疾患、がん等さまざまな病気を発症する危険度が総体的に高くなると言われております。 喫煙は、個人の自由意思に基づく嗜好の一つでありますが、一方では喫煙習慣をニコチンによる依存性の視点からとらえることが重要であります。岩手県の目標設定は、現在の喫煙状況に見合った施策目標と考えます。当市では、毎年肺がんで亡くなる人が多くなってきていることから、肺がん検診の受診率向上と早期発見、早期治療の重要性を啓蒙し、喫煙が及ぼす健康被害について、医師会の指導のもと保健だよりや健康教育において普及を図っておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。     (教育長 菊池憲一君 登壇) ◎教育長(菊池憲一君) 私からは、生涯学習センターの利用状況についてお答えいたします。 4月4日にオープンしましてから2カ月を経過しましたが、4月はオープンして間もなかったことから、利用者数は3,416人で、1日平均131人でしたが、5月に入りましてからは各種団体の利用も日を追うごとにふえ、4,295人で、1日平均143人となっています。 利用形態を月平均で見ますと、学習室や会議室の利用者は1,093人で、インターネットコーナーの利用者は856人、交流サロンや喫茶コーナー、展示コーナーに訪れた方は1,820人、施設見学、団体活動室に訪れた方は87人となっています。 また、6月からはセンターが主催する7つの講座、教室が始まり、月平均860人の受講者数が見込まれますし、貸し館利用者の増加もさらに見込まれますので、生涯学習センターの開設に当たって、目標としていました年間5万800人、月間4,233人につきましては、十分達成できるものと思っております。 なお、生涯学習センターの立地に当たって、駅前のにぎわい創出という役目もありますので、センターに入居している団体と連携しながら、イベントの催し等今後創意工夫しながら利用者の増加に努力してまいりたいと考えております。 ○議長(高橋一夫君) 10番福盛田 馨君。 ◆10番(福盛田馨君) 少し聞き漏らしたようなところも私あるように感じておりますので、またお尋ねをしたいと思います。 先ほど私が商店街の調査結果、40%の売り上げ減少したという報道があったと言ったわけですが、いずれこれはどこがどういうふうに調査したものか私もよくわかりませんけれども、これかなりのやはり従来の零細な商店街にとりましては大変な数字なわけです。確かにツインモールプラザあるいは郊外型の大型店、大資本の人たちが健闘しておりまして、しかも利用者はそういうところ非常に利用しやすいということがあると思います。それでこういう結果になっていると思いますが、ただそれをやはり漫然として見ていたのではやはり既存の商店街も非常に困りますので、何とかそれらを強力に支援するというふうな方策がないものかというふうなことをお尋ねをしたいと思います。 それから、どうしてもシャッター通りと言われるようにかなりのお店シャッターをおろしているお店がありますが、そういったところを商工課なり商工部ですか、精査してどういう理由でシャッターがおりているのかというふうなことも一々調査っていうか、お調べになって、そしてできる限り支援をしていただくようにお願いをしたいものとそう思います。 それから、北上開発ビルに入る富士大学ですが、これはどういうことでああいうふうになったかわかりませんが、いずれ私どもとすれば非常によかったなというふうに思います。何とかしてあれを俗な言葉で言えばものにするというか、何とかあれを誘致をして、そしてさっきも控室で冗談に言いましたが、ワシントンホテルの部屋も有効利用させればいいんじゃないかとか、いろんな発想があるようですから、ぜひあれは逃さないようにしてやっていただきたいというふうなお願いです。 それから、あと一つはやはり似たようなことですが、諏訪町の例の大きなビルがあるわけですが、あれもさっぱり利用しない、そのままずっと放置されているような感じでございます。何とかあれも再利用する道を考えてもらえないものかと。地元の商店街も一生懸命やるという気持ちなようですから、それらを一緒に研究しながら相助け合っていくというようにしてもらいたいものと、そういうふうに思いますが、その辺もお尋ねをしたいと、そう思います。 差し当たりその2つでございます。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 福盛田馨議員の御質問にお答えいたします。 先ほどの調査の結果は、TMOである北上都心開発株式会社が担当いたしまして、ことし1月から3月にかけてツインモールプラザオープン後1年が経過したので、商店街の状況を調査したというレポートであります。その中でさっきも申し上げましたが、一部40%売り上げ減があったというところで大変驚きましたけれども、その間にどんな対応されたかということもあわせてヒアリングをいたしております。十分に対応されたところ、ほとんど何も対応されなかったところ、2つの結果が出ておりますが、対応されたところはやはりそれなりの効果があったというふうに報告がありました。したがって、今後のことにつきましてもやはり自助努力だけでは難しいというさっき御指摘がありましたが、基本になるのは商売はやはり自助努力が原点であります。それを踏まえながら振興組合から要請がある、例えばアーケードのかけかえ、道路の整備の問題等については予算組みをして支援について対応を考えているところであります。具体的に予算化したものもございますので、一緒にお話し合いをしながら応援をしていきたいと思っております。 それから、やはりシャッター通り、その原因、対策についても、市としても調査をしながら空き店舗対策等について支援できるところがあれば支援をしていきたいと思っていますし、振興組合とも協議をさせていただきたいと思っております。 それから、諏訪町さんのことですが、基本的に現在のああいった建物を利用するのか、それともあそこの底地を生かした新しい形にするのか、振興組合さんの方の計画もあるように伺っておりますし、むしろ新しい発想で整備をすべきというふうな意見が強いというふうに認識しております。そのことについてさっき申し上げたつもりですが、大変難しい経済環境の中でございますので、十分に計画を煮詰めながら取り組みをしていきたいというふうに思っております。 それから、富士大さんの件ですが、御指摘のとおり何とかおいでいただいて、駅前のにぎわい、そして地域の高等教育のアップのためにも努めていただきたいというふうに思って、近々中身について詰めさせていただきたいというふうに思っております。富士大さんとしては、非常に積極的に進出を望んでおられますので、皆様方の御理解をいただきながら、実現できるように一層努力をしてまいりたいと思っております。 以上であります。 ○議長(高橋一夫君) 10番福盛田 馨君。 ◆10番(福盛田馨君) ただいまの市長さんのお話では、非常に富士大学にしても、あるいは駅前のビルにしても、かなり心強いところがあったと思います。何とか言葉だけで終わらないように、ぜひ実現していただくようになお強力にお願いをしたいし、それから先ほど言いましたシャッター通りの方のシャッター閉めているお店に対する調査といいますか、そういったことをぜひ実行なさって、そしてどういう理由でお店がこうなっているかというふうなこと、もちろん自助努力足りないと言えばそれまででございますが、それだけでもないと思われるようなところもありますので、ぜひ調査、研究していただくようにお願いをしたいと、そう思います。 終わります。 ○議長(高橋一夫君) 10番福盛田 馨君の質問を終結いたします。 休憩します。          午後2時11分 休憩 --------------------------------------          午後2時22分 再開 ○議長(高橋一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 20番金田ハルノさん。     (20番 金田ハルノ君 登壇) ◆20番(金田ハルノ君) 通告に従い、3項目について御質問いたします。 初めに、大学等高等教育機関設置促進運動についてお伺いいたします。北上市は、新市発足10年を経過しました。水と緑豊かな文化、技術の交流都市北上を目指して工業集積が進むなど発展を続け、内外から活力のあるまちとして評価を得ていることはうれしいことであります。それを裏づけるかのように人口も順調に増加を続けております。少子化で学生数の減少が懸念される中、当市を中心とする地域は進学率も上昇している傾向にあることから、進学機会の充実と当地域におけるすぐれた人材確保は重要な課題であります。 そうした中で、昭和57年設立の北上地域大学設置期成同盟会が中心になって、当地域への理工系高等教育機関の誘致について運動を進めているところであります。このことは、当市が産業都市として発展を続けるための人材育成のみならず、岩手中部地域広域圏における新産業の創造のためにも高度な技術を有する人材育成の場として大きな役割を果たすものであり、重要な位置づけであり、市としても県への要望を続けております。長引く不況の中でなかなか進展は難しい状況であろうと思われますが、北上地域大学設置期成同盟会の長年にわたる活動状況と今後の運動展開の方向性についてお伺いいたします。 また、過日の新聞報道によりますと北上駅前の開発ビル内に富士大の短期大学部が開設予定であり、平成15年に開学を目指すとされております。こうした高等教育機関の乏しい北上市にとっては、明るいニュースではありますが、情報、福祉系の学科を検討しているとのことで、市内には同類系列の専門学校がありますので、競合することにならないのか、また隣接するホテル等の活用まで視野に入れているようですが、開学までの約2年間、4階部分の家賃収入をどうするのだろうか。また、多くの女子学生を迎えるための周辺整備など、幾多の懸念される部分や課題がありますが、市はどのように考え、協議を進めているのでしょうか。また、北上市の教育政策の中でどのように位置づけて対応されるのでしょうか、開学までのスケジュールと市の対応についてお伺いいたします。 次は、男女共同参画社会の形成に向けてであります。我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法のもとの平等がうたわれ、男女平等の実現に向けたさまざまな取り組みが国際社会における取り組みとも連動しつつ、着実に進められてきているが、なお一層の努力が必要とされている。一方、少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟化等、我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で、男女が互いにその人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、性別にかかわりなくその個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は緊要な課題となっています。このような状況にかんがみ、男女共同参画社会の実現を21世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置づけ、社会のあらゆる分野において男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進を図っていくことが重要である。これは、1999年、平成11年6月23日に施行された男女共同参画社会基本法の前文の一部であります。男性と女性は、人として平等な存在であり、男女は互いの違いを認めつつ、個人の人権を尊重しなければならないことは申し上げるまでもございません。 6月は、男女共同参画推進月間であります。5月25日発行、広報きたかみには、見開きの2ページを使って男女共同参画社会とは何かを市民にわかりやすく語りかけていました。まさに時宜を得たものと評価しつつ、私は大きな期待のもとに紙面に引きつけられました。特に男女共同参画社会ってこんな社会です、そして家庭では、職場では、地域社会では、学校ではと、それぞれ理想とするすばらしい社会像がうたわれています。こうした理想とする男女共同参画社会の実現のための道しるべはどうあればよいのか、今まさに自治体の力量が問われているのではないでしょうか。 同基本法第9条には、地方公共団体は基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関し、国の施策に準じた施策及びその他の地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し、実施する責務を有するとあります。3点について伺います。 1点目は、現在当市においてはきたかみ男女共同参画プランの策定を進めておりますが、その背景には男女共同参画計画策定懇話会の動きや、市民へのアンケート調査等が底流にあると思われますが、そのプランの進捗状況はどうなっているのか伺います。 2点目は、このプランはあくまで基本指針となるものであり、基本理念や基本目標に沿った施策の展開は今後より具体的でなければならないと考えますが、その具体的な行動計画あるいは実施計画の策定についてはどのように考えておられるのか伺います。 3点目は、男女共同参画社会基本法に基づき、国では基本計画が昨年12月11日に閣議決定されました。これを地域の生活レベルで活用し、地域の中に男女平等を実現していく手段とするため、今地方自治体では男女平等推進条例の制定の動きが広まっています。現在埼玉、東京、山口、三重など4都県では制定され、富山県でも準備中のようです。また、出雲市あるいは宮城県岩出山町のように男女共同参画によるまちづくり条例を制定しているところもあります。近くでは、大船渡市では条例制定や都市宣言に向けた取り組み等が行われているようです。条例の制定は、基本法が定めている地方公共団体の責務につながるものであり、市が男女共同参画社会の促進に向け、総合的に施策を展開する際の根拠となります。北上市においても、男女共同参画によるまちづくり条例、(仮称)ですが、の制定に結びつけていかなければならないと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、子ども療育システムの将来構想とあすなろ教室の延長について伺います。北上市立子ども療育センターは、心身に障害のある児童に対してその保護者と協力して障害の軽減と機能の発達を助長し、健やかな育成を図るための通園施設として平成4年4月に開設されています。既に9年を経過し、10年目を迎えています。時の流れとともにニーズも高まり、事業内容も変わってきております。最初は、就学前の心身障害児が対象でしたが、平成10年度より対象児童の年齢要件が緩和され、11年度からは学齢児も受け入れております。通園事業としては、就園前の乳幼児対象のどんぐり教室約30名、就園している幼児対象のたけのこ教室約30名、そして就学時対象のあすなろ教室約20名があり、心身の発達におくれのある、またはその疑いのある児童が保護者同伴で月1回から2回通園しています。こうした通園事業に加え、相談事業、地域支援事業と間口を広げ、嘱託医、療育専門員等の協力や連携を得ながら、通園児以外の外来相談者も受け入れています。 こうした広範にわたる事業を展開しながら、療育を必要とする子供たち一人一人の持つ課題に取り組み、機能が最大限発揮されるよう前進で取り組んでおられる療育センターの職員や療育専門員の方々、関係各位に敬意を表するものであります。 さて、反面こうした発達障害児の療育を取り巻く社会的環境は今なお厳しいものがあり、小学校の特殊学級においては、専門的知識を持った教師の不足や学級の孤立化、養護学校においては遠距離通学の負担や地域での孤立化等、さまざまな課題を抱えているのが実情です。障害児を持つ父母たちは子供の成長とともにさまざまな問題行動や時々発生するパニック状態などに戸惑い、また子供の将来のことを考えると不安な気持ちになる中で、平成11年度からの就学後も月1ないし2回ですが、2時間程度あすなろ教室に通うことができ、父母たちは療育センターの先生方と悩みを話し合い、情報交換をし、励まし合って子育てをしており、療育センターは障害を持つ子供とその親にとっては、まさに心のよりどころとなっています。 そのような中で、3月に突然そのあすなろ教室は3年生までですとする旨の通告を受け、親も子も大きなショックを受けているのが実態です。去る3月16日の岩手日報の声の欄にも一生障害とつき合っていかなければならない子供たち、障害という縁で結ばれた仲間たち、親子ともどもいやしの場として通い続けた子供、療育センタープラス親のケアセンターとも言える集いの場、4月から通えないとなるとすっぽりあいた心のすき間を何をもって補えばよいのかと訴えています。 確かに対象年齢を延長するということにより施設の問題、職員の負担、もともとのセンターの成り立ちの趣旨など困難な理由もあるだろうが、それらは工夫によって克服できるのではないでしょうか。実際に大きな問題や悩みが出てくるのは就学後からであり、せめて義務教育とされる年齢、15歳まで、あるいは児童福祉法で言う児童、18歳未満までの一貫した療育システムについて、市として将来構想をきちんと持つべきであると考えます。現在の障害児、そして後から続くであろう障害児のために、私は今2点について伺います。 1点目は、北上市における心身障害児のための一貫した療育システムについて将来構想はどのように考えておられるのでしょうか。 2点目は、あすなろ教室の対象学年の延長についてどのような工夫がなされているのでしょうか。また、学齢児対象ですが、教育委員会は具体的にこのことにどうかかわり、連携をとっておられるのでしょうか、お伺いいたします。 以上でありますが、小さな声もか弱い声も切り捨てることなく、一緒に悩み、一緒に考え、一緒に構築する姿勢こそ大事であると思います。ぜひ前向きな御答弁をよろしくお願いいたしまして、この場での質問を終わります。 ○議長(高橋一夫君) 市長。     (市長 伊藤 彬君 登壇) ◎市長(伊藤彬君) 金田ハルノ議員の御質問にお答えします。 大学等高等教育機関設置促進運動について申し上げます。最初に、北上地域大学設置期成同盟会の活動状況と今後の運動展開についてでありますが、北上地域大学設置期成同盟会は北上地域内に大学を設置するために、北上市、東和町、湯田町及び沢内村の首長、議会議長等行政関係者並びに北上市内の経済、文化、青年及び婦人団体の長をもって、昭和57年度に成立されております。 設立以来工業立地が進む当地域の特性から理工系大学の設置促進に向けて調査研究、情報収集に取り組んできたところであります。しかし、少子化が進み、学生数が今後減少していく中で、新たな大学の設置は大変厳しい状況にあります。一方、高齢化社会に対応した福祉、医療系大学のニーズが高まってきているほか、当市を中心とする地域は人口が増加し、進学率も上昇していることから、進学機会の充実と優秀な人材確保のために大学等高等機関の設置は不可欠であります。 したがいまして、今回の富士大学の短期大学部設置につきましては、これを支援していくとともに、今後は理工系大学を初め、専門学校、短期大学、大学院等を含め幅広く高等教育機関の誘致に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、富士大学短期大学部北上駅前開設予定に対する市の対応についてでありますが、先ほど福盛田馨議員の御質問にもお答えいたしましたように、富士大学から北上開発ビルに同大学の短期大学部の設置について申し出がありました。当市としましては、優秀な人材の確保、若者が集うことによるにぎわい等さまざまな観点から地域における効果が期待されます。よって、設置に係る問題について前向きに検討を進めているところであります。 なお、検討に当たっては北上地域大学設置期成同盟会と十分な協議をすることも必要であります。スケジュールについては、平成14年度に文部科学省に申請、許可の後、平成15年4月の開学を目指しております。御指摘ありましたその間のビルの利用につきましては、準備開始、これはすなわち改装を始める時期までと思っておりますが、その間までの家賃のあり方、それぞれのビル所有者の利用形態のあり方等詳細な打ち合わせをする必要があります。 なお、暫定的に福祉系と情報系と言われておりますが、御指摘のように当地に設置されておりますコンピュータ・アカデミー、あるいは福祉の専門学校等とラップしないような形で学部の設置をお願いいたしたいというふうに思っておりまして、福祉系、情報系というのはとりあえずというふうに大学側からは言われておりますが、大学側でも当市の設置状況は理解をしておりますので、ダブらない形の検討をする用意があるというふうに伺っております。 続いて、男女共同参画社会の形成にかかわる施策展開の具体的行動計画の策定についてでありますが、男女共同参画プランは基本計画と実施計画で構成することとしております。具体的な行動や事業の展開については、実施計画の中に折り込まれることになります。よって別途行動計画を作成することについては、現在考えておりませんが、個々具体的な項目について必要と思われる場合にはその都度取り組みをしてまいりたいというふうに思っております。 そしてまた、男女共同参画によるまちづくり条例の制定についてでありますが、条例を制定する場合は規定されると思われる基本理念等については、男女共同参画プラン、そのプランにその趣旨を盛り込むこととしておりますし、また計画の推進については一人一人の意識の高揚が大切だと考えております。社会は、男女共同参画型形成へと当然進んでいきます。そういう意味でも意識の高揚を進めてまいります。条例制定までは、当面必要ないのではないかなというふうに思っております。 その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋一夫君) 生活環境部長。     (生活環境部長 佐々木紀夫君 登壇) ◎生活環境部長(佐々木紀夫君) 私からは、男女共同参画プランの進捗状況について申し上げます。 このプランにつきましては、平成11年10月に計画の策定指針を決定し、これまで基礎資料を得るための市民1,100人を対象とした意識調査を実施するとともに、各種団体や企業関係者、公募による委員などで構成する策定懇話会を7回、市職員で構成する検討委員会を9回開催して、計画案の検討を行い、ことしの4月には北上市各種女性団体協議会から意見をいただいて、計画の素案を取りまとめております。 当初平成12年度中の策定を目指しておりましたが、外部委託ではなく手づくりの作業であったこともありまして、計画の構成などに試行錯誤があり、また懇話会や検討委員会での論議が活発であったこともあって、今年度にずれ込んでしまいました。近く議員の皆さんに説明し、御意見をいただいた上で成案とし、確定したいと考えております。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 保健福祉部長。     (保健福祉部長 菅崎 久君 登壇) ◎保健福祉部長(菅崎久君) 私からは、子ども療育システムの将来構想とあすなろ教室の延長についてお答えいたします。 子ども療育システムの将来構想につきましては、平成9年3月に策定した北上市障害者福祉計画で計画しており、就学前の障害児に対しては子ども療育センターを中心として指導、相談、援助体制を推進し、小中学生の障害児に対しては特殊学級の適正配置に努め、養護学校等の設置を県に要望することについて検討することとしております。しかし、計画を策定してから5年目を迎え、障害児を取り巻く環境等が変わってきていることから、この計画の見直しを平成13年と14年度の2年間で行うこととしております。 次に、療育センターあすなろ教室対象学年の延長についてでありますが、現在子ども療育センターの通園対象者は就学前の児童としておりますが、平成11年度から市長が特に認めるものとして一部小学校就学児童を受け入れております。しかし、施設が就学前の児童を対象に建設したものであり、低学年を受け入れるのが精いっぱいの現状にあります。昨年の12月でも小学6年生まで受け入れられないかという一般質問がありましたが、教育委員会の特殊学級の運営とともに連携をとる必要がありますので、このことも含めて今回見直しをする北上市障害者福祉計画の中で検討してまいります。現在実施している療育相談、保護者研修会、情報提供等につきましては学年にかかわらず継続して実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。     (教育長 菊池憲一君 登壇) ◎教育長(菊池憲一君) 私からは、あすなろ教室に教育委員会としてどのようにかかわっていくかということについて申し上げます。 教育委員会としては、子供の適正な就学を図るため、子ども療育センターとは日常的に連携を進めてきているところであります。また、昨年度から始まったあすなろ教室には現在14人の就学児が通所しておりますが、特にも該当児の在籍している学校においては研修会等への参加を通しながら連携を図ってきたところであります。今後もより緊密な連携を図りながら、該当児童への指導の充実に努めるよう指導してまいりたいと考えております。 延長については、実態を調査の上検討してまいりたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 20番金田ハルノさん。 ◆20番(金田ハルノ君) 再質問させていただきます。 まず、大学等高等教育機関の設置についてですが、期成同盟会も理工系の大学とだけとどめないで、専門学校とか短大とかというふうに視野を広げていくということでございますので、私もその方向がよろしいと考えますので、そのことについては理解をいたしました。 それからあと、富士大の短期大学部が来ると、短大が来るということなのですが、これは誘致企業が来るのとまた別ではないかなという気がするのです。そこで、単なるビルがあいているからそこを使用するために市が歓迎するのではないと私はそのように思います。ですから、その短大、その学科が北上市にとって本当に必要性が高いということ、つまり北上市の教育政策の中でそれはきちんと位置づけられるものであるということをやはり示すべきであるというふうに考えるわけですが、富士大との協議もあるでしょうけれども、その前に市としての考え方というのが今一歩伝わってこないような気がいたしますので、この辺の市長の考えをぜひお伺いしたいと思います。 それから、家賃についてはこれからだと思いますけれども、たくさんの行政投資をこれから考えていかなければならないということにもなろうと思いますので、やはり市としてのそういう教育機関として単なる誘致企業ではなくて、教育機関としてきちっとした位置づけを市として考えていくべきだし、その検討がなされたのかという、なされて富士大に設置を交渉して、あるいは協議しているのかということも含めてお尋ねしたいと思います。 それから、次は男女共同参画社会の形成についてでありますが、男女共同参画社会、基本理念はやはり真の男女平等のことであって、人権の問題であるわけです。したがって、人間社会における全分野にこれはかかわってくるものであると思います。ですから、事業者等も含めてその責務があるいは課題になってくる、あるいは広い視野に立ってその推進をしていかなければならないということになるわけですが、現在生活環境部の生活課の青少年女性係が担当しているということになるわけですけれども、これについてですが、やはり市全体を見渡せる、そういう男女共同参画社会推進室のようなのを設けてやる方が私はより促進が図れるのではないかというふうに考えますので、その方向で検討していただきたいという願いも込めますが、そのことについてどうお考えでしょうかということです。 それから、確かに計画策定を、プランを策定するために計画策定懇話会ですか、市民の声を聞くための懇話会とか、あるいは計画検討委員会、市職員、各部から集まったそういう方たちによる検討委員会によって進められているということでございましたが、私はそれは実質的なこと、つまり具体的に進めるための方向を協議する場としては非常に有効であると思いますが、もう一つその上に女性政策、あるいはその方向性を研究し、提言するそういう場というのはどこなのかと。つまり最も頭脳部分といいますか、女性政策は男性政策でもありますので、その頭脳部分となるそういう研究提言をしていく部分はどこなのかということなのです。 実は、他市の例を見ましてもやはりその上に男女共同参画会議などというのを設置しているところもあります。そして、それは例えば審議会とか、懇話会とかよりも格と言ってはちょっと語弊があるのかな、いずれ上だということで、頭脳部分になるところが設置されているというところがあるようですので、そういうのが必要ではないかと私は考えますが、その件についてお伺いします。 それから、療育センターについてですが、市の総合計画を見てみまして、あるいは基本計画の中に障害者の自立を支援するために子ども療育センターの拡充を図りますというのがあるわけです。あっと思って見たのですが、この拡充というのは拡大、充実することを指すわけですが、具体的にどのようなことを考えておられるのかというふうなことを伺います。 それから、その将来構想ですが、これは本当に今、今というわけにはいかないと思うのですけれども、そのしっかりした将来構想を持つべきだと。1つは、心身に障害を持つ児童、私はぜひ児童福祉法でいう18歳未満を児童と考えたいと、この場合は。そういう中でその児童に対してずっと一貫した療育ができるような、そういう療育センターの拡充を図るべきだと思うのです。心がいやされる、そういう環境の豊かなところに独立した施設が欲しい、夢のようなことかもしれませんが、しかし考えて、考えて、考えて実現する方向だってあると思うのです。そういう独立した施設、現在は大通り保育園に隣接していますけれども、非常に狭くなったと。だから、これもできない、あれもできないというふうなことが出てくるわけで、思い切ってそういう将来構想の中にはやはり独立した施設が必要ではないかと思います。相談とか診断あるいは訓練、保育など、非常に多機能を持ったものでありたいし、そういう療育のあるべき姿について十分議論をして、そして総合計画の中にきちんとやはり位置づける方向でこれは考えていかなければならないのではないかと、そのように思いますが、いかがでしょうかと。 あすなろ教室の件ですけれども、対象学年を延長するということでいろいろなできない理由はあるのかもしれません。しかし、運営も例えば父母の会が一緒にやりますよと、私たちも一緒にやりたい、やります。それから、あるいは小学生の場合は低学年、高学年分けることによって、回数はふえるかもしれないけれども、現在の場所でもあるいは可能かもしれない。そして、いや、それでもあそこは施設が狭いとか、いろいろ問題だったら場所を移すことだって、どこかを借用することだって考えられるのではないかと。あの手この手をやはり考えるべきだと思うのですが、どのような工夫がなされているのかなということを伺いたいのです。 それから、教育委員会ですけれども、先ほどいろいろお話いただきましたが、これから実態調査をされるということも含めて、やはり実態調査とかいろんなことであれば、そういう調査はこれからさらに充実していくための調査か、あるいはいや、やっぱりできないという、その理由を探すというのは変ですけれども、その理由のための調査かによっても大きく違ってくるわけですので、こういう面について調査する姿勢と基本的な考え方、このあすなろ教室についてどうあればいいのかという基本的な考え方についてお伺いしたいと思います。 以上です。 ○議長(高橋一夫君) 市長。 ◎市長(伊藤彬君) 金田議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。 まず、富士大さんの件ですが、単なる企業誘致とは違うよということですが、おっしゃるとおりだと思っております。今回は、富士大さんも長年の間中部エリアの高等教育について研究をしてこられました。もちろん工学系のものについても研究されておりますが、専門的には文系の大学でありますから、そういう意味の自分たちの持っているノウハウというのでしょうか、力を利用して北上地域にも何か貢献できないだろうかというのは随分前から研究をしておられます。かつて私もその検討委員の座長を務めたことがありますので、経緯については若干承知をしております。そしてまた、やはり北上に何か施設を出すことが大学としても大変好ましいのではないかという論理が随分ございまして、そしてまた特に大学の中の短大部門について、あるいは大学院については駅前でなければ今後難しいのだろうという大学側の見解であります。そういう中でお考えを示され、漏らされておりましたので、たまたま今回開発ビルさんと双方の意見が一致したのかなというのが現段階であります。 しかし、その高等教育の部門のあり方等については、富士大さんとこれからも協議をしてまいりたいと思っていますし、某大学からも今回の考え方にアイデアを出させてくれという御意見がありました。御紹介をして論議をしてもらいたいというふうに思っておりますが、そんなことで私どもとしても単なる企業誘致ではない形で考え方をお示ししながら進めていくということで、内部協議はしております。議会終了後即座に富士大さんとの内容を詰める作業に入らせていただきたいというふうに思っておりますし、相当な支援が要るかもしれないということですが、このことについてもこれから中身を詰めていきたいというふうに思っております。しかし、大きなチャンスでありますから、機を逸しないような形で詰めていくことが必要だと思っております。 それから、今後の大学誘致のあり方ですが、これが一つのきっかけとなって次の分野に進めればいいなというふうに思っておりますので、大学設置期成同盟会等ではそのことも御説明を申し上げたいと思っております。 それから、男女平等社会の形成についてでありますが、御提言がありました内容、おっしゃるとおりだと思います。今担当部としてどこを担当部にさせるのかという論議も実はいろいろありました。今生活環境部で担当をいたしながら、その骨子をまとめております。おっしゃるように全体的に計画を進め、徹底を図るとすれば次のステップとしての組織のあり方というのはやはり重要だなということは意識の中にあります。したがって、今後の推移の中でおっしゃるような頭脳部分をどこにしたらいいのか、推進室をつくった方がいいのか、あるいは全体としてやるのがいいのかということを考えながら進めていきたいと思っています。 実は、先ほど条例までは要らないのではと言ったのは、私の理想的な考え方もありまして、理想論としてはやはり動機づけというのでしょうか、インセンティブというのでしょうか、そういうもののレベル、モラルが上がって、一々条例がなくてもこういうものは世の中の流れが大事なんだと、やるんだというコミュニティーの形成、醸成こそがこれからのまちづくりに必要なので、一々条例がなければ仕事ができないというのは、私としてはちょっと抵抗があったのでまだいいというふうにお答えをさせていただいたわけでありますので、そういうことも含めて全体のあり方を考えるべきだというふうにお答えをさせていただきたいと思います。 それから、障害児の問題、大変大きな問題であります。抱える親御さんの思いをいたすときには行政としてどのように対応していくかということは長年の課題でもあります。先ほど部長から答弁申し上げましたように、これから見直す計画の中で将来構想も踏まえて計画を詰めていかなければいけないというふうに思っておりますので、お時間をおかしいただきたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。 ◎教育長(菊池憲一君) あすなろ教室対象学年の延長についての調査について、教育委員会としてどのような基本的な考え方を持つのかというふうな御質問だったと思いますが、これにつきましてお答えをいたします。 まず、教育委員会としましては現在通所している児童の実態をやはり的確に把握しなければならないと、そういうふうに思っております。したがいまして、現在通所している子供たちの障害の種別とか、あるいは療育の実態であるとか、あるいは延長通所の必要性であるとか、あるいは療育センターの事情であるとか考え方であるとか、あるいは学校における該当児童の学校生活の様子であるとか、あるいは学校における教育活動の可能性であるとか、そういったいろいろなことをまず把握してみたいと、そういった上で検討し、それを障害福祉計画の見直しに生かしていただくようにしたいと、そんなふうに考えております。 以上です。 ○議長(高橋一夫君) 20番金田ハルノさん。 ◆20番(金田ハルノ君) 時間もなくなってまいりました。それでは、最後に2点お伺いします。 先ほど私聞き落としたのかもしれませんが、あすなろ教室のことなのですけれども、療育システムについては将来構想等については障害者福祉計画の見直しの段階でそれは見直していきますと、考えていきますというふうに御答弁いただいたと思っています。そのあすなろ教室なのですが、今、今困っているその子供たち、親御さんたちにどう対応するのかということが、私聞き落としたのであれば済みませんけれども、それもう一度お願いしたい。 それから、教育委員会ですけれども、教育の基本は私やっぱり児童生徒への理解を深めることから始まるのだと考えています。申し上げるまでもないことなのですが。その一人一人の障害の種類とか程度とか、そういうことへの理解あるいは生活、そういうことへの理解をさらに深めて療育のあり方、あるいはリハビリのあり方、研修のあり方、研修も含めて療育センターと積極的にかかわっていくべきだと思います。 実は、私この間何回かあすなろ教室を見学させていただく機会がありました。その子供たちの表情は学校ではやはりこういう表情が得られるのかなというふうに私ちょっと疑問に思うほど、そこで見たその子供たちの輝きといいますか、そういうものを見たときに、やはりそれぞれの子供たちのために最良の最もいいそういう環境を整えてやることが、これはぜひ必要なのだということをつくづく感じました。非常にそこでは子供たちは和やかで、しかもリハビリ半分入れながらですけれども、だからこれはなくしておけないというふうに考えたわけです。学校と、それからセンターと父母と3者が一体となってその該当する子供のためにどうするかという、その共通理解、その上にやはり進められなければそっちはそうだ、こっちはこうだではうまくないと、こう考えるわけです。そのためには、やはり教育委員会の御理解と積極的な支援、学校に対するそういう障害児学級、いろんなことに対する積極的な支援がなければこれは難しいと思うのですが、その辺について教育委員会の考え方をもう一度伺いたいと思います。 ○議長(高橋一夫君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(菅崎久君) 療育センターあすなろ教室に通院されている子供さんたちの今後の計画策定等までの間の対策等に関してでございますが、先ほどもお答え申し上げましたけれども、現在実施している療育相談、保護者研修会、情報提供については学年にかかわらず現在やっているものを継続してまいりたいと、このように考えておるところでございます。 ○議長(高橋一夫君) 教育長。 ◎教育長(菊池憲一君) 先ほどの教育の基本は児童の理解を深めることではないかと、全くそのとおりだというふうにとらえております。 そこで、教育委員会のかかわりでございますけれども、療育センターとは年に5回の研修会を設定しておりますけれども、その中に指導主事あるいは各学校の特殊学級の先生方等が参加して、いろいろな課題について研修をしております。そういった中で、話し合いの機会も持っているということでございますが、なお学校とセンターと父母という関係の部分については、さらに検討をしてまいりたいと、そんなふうに思っております。 ○議長(高橋一夫君) 20番金田ハルノさんの質問を終結いたします。 -------------------------------------- ○議長(高橋一夫君) お諮りいたします。本日の会議はこれにてとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(高橋一夫君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会といたします。 あすは午前10時に開きます。          午後3時16分 延会...